『ドラゴンクエストヒーローズ』コーエーテクモのゲーム案を蹴り続けたスクエニが歩み寄りを始めたきっかけとは?開発の舞台裏が明らかに

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スクウェア・エニックスより発売され、初週で約60万本を売り上げるヒットを記録したPS4/PS3用ソフト『ドラゴンクエストヒーローズ』。開発を手掛けたのは、一騎当千アクション『無双』シリーズや、巨大な鬼を狩る共闘アクション『討鬼伝』シリーズなどで知られるコーエーテクモゲームスの制作チーム・オメガフォースです。

そんな本作の誕生秘話が明らかとなる記事が、WEB版の日本経済新聞に掲載されています。

  • 始まりは5年前。コーエーテクモゲームスの襟川社長が堀井雄二氏に「ドラクエでアクションゲームを作りませんか」という一言からスタート。堀井雄二氏は「いつか一緒にゲームを作りたかった」と、その申し出を快諾。
  • 開発を担当することになったのは『三國無双』シリーズなどを手掛ける、アクションゲームに精通するオメガフォース。
  • しかし、オメガフォースが持ち込むゲーム案はスクエニによってことごとく却下される。開発責任者の小笠原氏が「これほど固いとは」と困惑するほど。
  • 押し寄せる大勢の敵をなぎ倒す「無双」の爽快感を、ドラクエの多彩なモンスターを相手に再現することができれば傑作になるとの確信を持つ小笠原氏と、虎の子のドラクエを安易な「ドラクエ無双」にすることは避けたいスクエニ。両社の溝はなかなか埋まらず、交渉が途絶えた時期も。
  • そんな状況を一変させたのが、2013年にリリースされたオメガフォースの新作『討鬼伝』。巨大な鬼を討伐するハンティングアクションのヒットを目の当たりにしたスクエニが歩み寄りを開始。ドラクエにはスライムなどの小さなものから、ギガンテスのような巨大なものまで大小様々なモンスターが登場するため、無数に押し寄せる敵をなぎ倒す「無双」と、巨大な敵を倒す「討鬼伝」のいいとこ取りができるとの考えから。
  • スクエニが提示した発売時期は2015年2月。すでにタイムリミットは1年半を切った状態だったが、小笠原氏に迷いはなかった。
  • 「ドラクエに出会わなければ今の自分はない」と話す小笠原氏は、「コーエーにいながらドラクエが作れる。こんなチャンスは二度とないぞ」とチームを鼓舞。メンバーにはコーエー屈指のドラクエ好きが集結した。
  • いざ開発が始まると、ゲーム案を持ち込んでいた頃が嘘のように自由にやらせてもらえた、と小笠原氏。やり過ぎかもしれないと恐る恐る差し出した演出もあっさり承認されて拍子抜け。おかげで「無双」を彷彿とさせる派手なアクションもふんだんに盛り込めた。
  • スクエニ青海亮太氏は「開発チーム全員がドラクエを知り尽くしていて、シリーズの世界観をしっかりと守ってくれた」とコメント。
  • しかしシリーズ生みの親である堀井雄二氏が高い壁として立ちはだかる。「ドラクエファンにはアクションゲームの未経験者もいる。彼らでも気持よく遊べなければダメだ」。堀井氏は徹底して“簡単”で“気軽”に遊べるゲームにこだわり、週1回のペースで様々なダメ出しを行い、いくつも修正を指示。「開発者の都合でゲームを作ってはいけない」といさめた。
  • そんな堀井氏のアイデアから生まれたのは「かんたん操作」モード。同じボタンを連打するだけで様々な技が繰り出せるため、アクションゲームに馴染みのないプレイヤーでも気軽に楽しめ、醍醐味である爽快感も味わうことができる。
  • 小笠原氏と青海氏は堀井雄二氏の徹底したユーザー目線に対し「業界経験が長くなるほど遊んでくれるユーザーの存在を忘れてしまいがち。30年以上も活躍する堀井さんがユーザー目線を逸脱しないのはすごい」と驚嘆。堀井氏は「なぜかって聞かれても分からないけど、お客さんの目線になれるんだよね。ここがわかりにくいということだけじゃなくて、こすればいいというのが僕にはわかる」

関連リンク
 ・日本経済新聞

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