カプコンが開発中の『モンスターハンター ワイルズ』のオープンベータテストにおいて、多くのプレイヤーが指摘したモンスターの頻繁な移動は、ゲーム本来の設計によるものではなく、技術的なバグであったことが明らかになりました。ゲームディレクターの徳田優也氏がこの事実を明らかにしました。
オープンベータテストは、2023年10月29日から11月4日にかけてPlayStation 5、Xbox Series X/S、そしてSteamで実施され、多くのプレイヤーが参加しました。全体としては好意的な評価を得たものの、「モンスターが頻繁にエリアを移動する」という不満が数多く寄せられました。
従来の『モンスターハンター』シリーズでは、大型モンスターは一定のダメージを受けた際にエリアを移動するというのが一般的です。しかし、今回のベータ版では、攻撃を数回受けただけでモンスターが移動してしまう現象が頻発。これがプレイ体験の質を損なう原因となっていました。
この件について徳田ディレクターは、VGCとのインタビューで次のように説明しました。
「オープンベータテストは以前のバージョンを基にしており、いくつかのバグが含まれていました。その中でも、モンスターが一定時間ごとに意図せず移動してしまうバグが発生していました。これは設計上の意図ではなく、現在は修正済みです。」
さらに、徳田ディレクターは製品版に向けた改善についても触れ、モンスターの移動ロジック全般が精査され、バランスが調整されていると説明。パフォーマンスの改善も進められており、最新ビルドでは既にオープンβ時よりもフレームレートが向上しているとのこと。なお、製品版における最終目標は以下の通りです。
- グラフィックス優先モード:4K解像度で可変30fps。
- フレームレート優先モード:目標60fps(特定の場面で一時的な低下が発生する可能性あり)。
天候変化による「嵐」のシーンなど、負荷が高い状況でも安定した動作を目指しているとのことです。
『モンスターハンター ワイルズ』は、2024年2月28日に発売が予定されており、開発チームはベータ版で得たフィードバックを基に、最終的なゲーム体験をさらに向上させる努力を続けています。開発チームの迅速な対応と改善への意欲は、多くのファンにとって安心材料と言えそうです。
情報元:VGC