近年、日本のRPGの中でも特に注目される存在へと成長した『ペルソナ』シリーズについて、セガとアトラスはその人気を背景に過去の作品を現代向けにアップデートする動きを見せています。2024年2月にリリースされた『ペルソナ3 リロード』は、ペルソナシリーズの人気確立のきっかけを作ったPS2の名作『ペルソナ3』を現行プラットフォーム向けにリメイクした作品です。オリジナル版の魅力を保ちつつ、現代の技術を活用してグラフィックやゲームプレイを大幅に改善した本作は、既存ファンだけでなく、新規プレイヤーからも支持されました。この流れの中で、『ペルソナ4』のリメイクを示唆する可能性があるドメイン登録が発見され注目を集めています。
新ドメイン「P4RE.JP」の登録が発覚
3月20日、Xユーザー@ScrambledFazが、「P4RE.JP」というウェブドメインが登録されたことを報告しました。この情報は、アトラスが『ペルソナ4』のリメイクを準備しているのではないかという憶測を呼び起こしています。現在のところ「P4RE.JP」にアクセスしても何も表示されませんが、ドメインが登録されたという事実自体が話題となっています。
この状況が注目される理由は、過去の事例にあります。2023年3月15日、アトラスは「P3RE.JP」というドメインを登録しました。そしてその約3か月後の6月、Xbox Games Showcaseで『ペルソナ3 リロード』が正式に発表されたのです。この時も、ドメイン登録から発表までの期間が短く、ファンの間で大きな話題となりました。「P4RE.JP」の登録が同様のパターンを踏襲している可能性があるため、注目が集まっているというわけです。
ただし、ドメインの登録情報には注意が必要です。「P4RE.JP」の登録者は「登録者の要請により非表示」とされており、アトラスやセガが直接関与しているかどうかは確認できません。しかし、「P3RE.JP」の時も同様に登録者が非公開だったことから、アトラスがこのような手法を用いる傾向があると考えられています。
リメイクの可能性
『ペルソナ3 リロード』は発売からわずか1週間で100万本を売り上げ、アトラス史上最速の販売記録を達成しました。この実績を踏まえると、『ペルソナ4』のリメイクが検討されていても不思議ではありません。もし「P4RE.JP」がリメイクを示すものであれば、発表は2025年6月頃になる可能性があります。これは「P3RE.JP」の登録から発表までの3か月という期間を参考にした推測です。
ただし、ドメイン登録が必ずしもリメイクを意味するわけではないという点には注意が必要です。企業がドメインを登録する理由は様々で、商標保護や他者による使用防止を目的とする場合もあります。そのため、「P4RE.JP」の登録が具体的なプロジェクトに結びついているかどうかは、現時点では不明です。
『ペルソナ4』とは
『ペルソナ4』は2008年にPS2向けに発売されたRPGで、2012年にはPS Vita向けに『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』として拡張版がリリースされました。『ペルソナ4』では、稲羽市と呼ばれる架空の田舎町を舞台に、主人公を含む高校生たちが自身の内なる力「ペルソナ」の力を駆使して、町を震撼させる連続殺人事件の謎に挑むというストーリーが描かれます。魅力的なキャラクターや緻密なストーリー展開が評価され、シリーズの中でも特に人気の高い作品として知られています。
『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』では、オリジナル版の内容に加え、新キャラクター「マリー」の登場や新たなイベントシーン、新ダンジョンなど多くの拡張が施されました。さらに、主人公たちの日常を深掘りするエピソードや、冬季の新シナリオが追加され、物語のボリュームと感情的な結末が強化されています。システム面でも、難易度調整や操作性の向上が図られ、PS Vitaの携帯性に合わせた快適なプレイ体験が提供されました。
その後、『ザ・ゴールデン』はリマスター版として2023年に現代のプラットフォーム(PS4、Nintendo Switch、Xbox Series X|S、PCなど)向けにリリースされました。このリマスター版では、グラフィックの向上(高解像度対応やフレームレートの安定化)、トロフィーや実績機能の追加、さらには一部の音声やテキストのローカライズが改善され、新規プレイヤーにも古参ファンにも訴求する進化を遂げています。また、PS Vita版で導入されたタッチ操作は廃止され、コントローラーでの操作に最適化されました。これにより、『ペルソナ4』の世界がより幅広い層に届く形となりました。
まとめ
「P4RE.JP」のドメイン登録は、『ペルソナ4』のリメイクを期待するファンにとって注目の話題です。過去の「P3RE.JP」の事例を考えると、数か月以内に何らかの発表がある可能性は否定できません。ただし、公式な確認がない現状では、あくまで状況を見守る段階です。アトラスが次にどのような一手を打つのか、ペルソナシリーズのファンは今後の動向に要注目です。