2月21日に発売される『龍が如く8外伝 パイレーツ イン ハワイ』の海外レビューが解禁されました。Metacriticでは最も多くのレビューが寄せられたPS5版が「79」(レビュー数66件|Xbox版はレビュー7件で87、PC版はレビュー18件で81)、OpenCriticで「81」(レビュー数73件)を獲得しました。
『龍が如く8外伝 パイレーツ イン ハワイ』は、人気「龍が如く」シリーズのスピンオフ作品として、海賊をテーマに屈指の人気キャラクターである真島吾朗を主人公に据えたアクションアドベンチャーです。海外レビューを総合すると、「シリーズらしさ」と「海賊要素」の融合に高評価が寄せられる一方、物語の薄さや一部のゲームシステムの単調さも指摘されています。以下、各メディアの具体的なコメントとスコアを交えながら、長所と短所を詳しくご紹介します。
1. 魅力と長所
1-1. 真島吾朗の圧倒的なキャラクター性
多くのレビューが、真島吾朗の存在感と魅力について高く評価しています。
- Eurogamer (4/5)
原文:“A raucous, absurd spin-off that manages to still feel like a first-rate Yakuza game despite the leftfield setting and delightfully unhinged plot.”
訳文:
「風変わりな設定と魅力的な狂気のプロットにもかかわらず、一流の龍が如くゲームらしさを感じさせる、騒々しく馬鹿げたスピンオフ。」 - TheGamer (4.5/5)
原文:“Pirate Yakuza goes all in on making Majima the most charming, endearing, and downright loveable rogue he’s ever been. It takes everything Majima and ramps it up to a million…”
訳文:
「パイレーツ イン ハワイは、真島吾朗をこれまでで最も魅力的で愛すべき悪党に仕立て上げる。彼のあらゆる魅力を最大限に引き出し、海賊ならではのワイルドさと内面の深みを見事に表現している。」 - Stevivor (8/10)
原文:“I really enjoyed my time with Like A Dragon Pirate Yakuza in Hawaii as a way to get to know the character of Goro Majima better.”
訳文:
「『龍が如く8外伝』で真島吾朗の新たな一面に触れることができ、とても楽しめた。」
また、Dexerto (4/5) や GamesRadar+ (4/5) も、真島吾朗のユーモアと大胆なキャラクター描写が、本作の最大の魅力であると絶賛しています。
1-2. 爽快な3Dアクションバトルと戦闘システム
本作は、シリーズ伝統の接近戦に加え、迫力ある3Dアクションバトルや海戦シーンがプレイヤーに圧倒的な爽快感を提供します。
- DualShockers (8.5/10)
原文:“RGG has done a marvelous job capturing the old-school Pirate era with naval combat that feels arcade-like and simplistic to have fun with and sea exploration to get lost in for a few hours.”
訳文:
「龍が如くスタジオは、昔懐かしい海賊時代を見事に再現し、アーケード風でシンプルな操作感の海戦と、数時間没頭できる海洋探索を提供している。」 - GameSpot (7/10)
原文:“Like a Dragon: Pirate Yakuza in Hawaii puts the spotlight back on Goro Majima for an uneven swashbuckling adventure that delights more often than it disappoints.”
訳文:
「『龍が如く8外伝 パイレーツ イン ハワイ』は、真島吾朗に再びスポットライトを当て、ムラはあるものの、失望させるシーンよりもむしろ楽しませるシーンが多い海賊冒険を繰り広げる。」
さらに、Hardcore Gamer (4/5) や Tom’s Guide (4/5) も、3Dアクションバトルのダイナミズムや、船を操る新たな戦闘システムを高く評価しています。
1-3. 豊富なサイドコンテンツと没入体験
本作は、メインストーリーに加え、船のカスタマイズ、探索、ミニゲーム、サブクエストなど、多彩なコンテンツが用意され、長時間飽きさせない工夫が施されています。
- RPG Site (7/10)
原文:“Goro Majima’s swashbuckling adventure is a ton of fun to play with some of the series’ most thrilling beat ‘em up combat and compelling side distractions, despite its messy main narrative.”
訳文:
「真島吾朗の海賊冒険は、シリーズ屈指の3Dアクションバトルと魅力的なサイドコンテンツが満載で、メインストーリーにやや乱れはあるものの、非常に楽しい体験を提供する。」 - Tom’s Guide (4/5) や GamesRadar+ (4/5) では、プレイヤーが海を自由に探索できる点や、船上でのサブクエストの充実度が、独自の没入感を生み出していると評価されています。
2. 課題と要改善ポイント
一部のレビューは、本作の魅力に加え、いくつかの課題ついても触れています。
2-1. 物語の面とナラティブの課題
複数のレビューが、物語の深みやテンポに関して本編ほどの重みを感じさせないと指摘しています。
- Push Square (7/10)
原文:“The story doesn’t compare favourably to the mainline entries and the new island areas quickly become repetitive…”
訳文:
「物語は本編に比べると見劣りし、新たな島のエリアもすぐに単調になってしまう。」 - Digital Trends (3/5) では、物語の展開に一部不整合があるとし、ファンがシリーズ全体の物語性を求める中で、やや期待外れと感じる場面があると述べています。
2-2. 革新性の欠如に対する指摘
一部のレビューは、本作の物語自体はまずまずであると認めながらも、CGMagazine (7/10) のように「革新性に欠ける」との指摘をしています。
- CGMagazine (7/10)
原文:“Like a Dragon: Pirate Yakuza in Hawaii is an okay spin-off of the Yakuza series. The story is fine, but the biggest issue is that it doesn’t really feel inventive.”
訳文:
「『龍が如く8外伝 パイレーツ イン ハワイ』は、一応のスピンオフとして成立しているが、物語自体はまずまずであるものの、最大の問題は革新性に欠ける点だ。」
2-3. ゲームシステムの繰り返し感
また、船同士の海戦や一部のサブシステムに関しては、操作性や内容の反復性が指摘されています。
- Wccftech (Kai Tatsumoto, 8/10)
原文:“Giving Goro Majima his own game to do whatever the hell he wants … but this is one boat ride that’s trapped in the conventions of the Like a Dragon series and doesn’t take enough risks to be a must-play standalone title.”
訳文:
「真島吾朗に自由奔放な行動を許すというコンセプトは魅力的だが、本作は『龍が如く』シリーズの定石に囚われ、単体タイトルとして必須級の作品とするには、リスクを冒すことを躊躇している点が否めない。」
その他、Rock, Paper, Shotgun (スコアなし) なども、システム面での新鮮さが不足していると感じる意見を述べています。
3. 各メディアのスコアと評価の傾向
各レビューサイトのスコアは概ね70〜90点(または同等の評価)が多く、全体としては好意的な評価が目立ちます。
- Eurogamer: 4/5
- IGN: 8/10
- GameSpot: 7/10
- DualShockers: 8.5/10
- Push Square: 7/10
- ZTGD: 9.5/10
- Atomix: 80/100
- RPG Fan: 82/100
- PSX Brasil: 85/100
- Loot Level Chill: 9.5/10
- Atarita: 94/100
- But Why Tho?: 9/10
ゲームボリューム(ネタバレ注意)
ゲームのボリュームについても触れておきます。クリックで開きます。
- 全5章で構成される約20時間のメインストーリー
- 全31種のサイドクエスト
- 真島たちとは全く異なる海賊団が登場するBプロット
- 4つの陸地と9つの海域を探索可能
- サイドコンテンツだけでも50~70時間を費やすことができる
総合評価
『龍が如く8外伝 パイレーツ イン ハワイ』は、以下のような点で評価されています。
【長所】
- キャラクターの魅力:
真島吾朗をはじめとするキャストの個性が際立ち、シリーズファンはもちろん初めてのプレイヤーでも楽しめる。 - 爽快なアクション:
シリーズ伝統の3Dアクションバトルと新たな海戦、さらにはパイレーツスタイルなど、戦闘シーンが非常に楽しい。 - 豊富なサイドコンテンツ:
探索、ミニゲーム、船のカスタマイズなど、飽きさせない遊び要素が多数用意されている。
【短所】
- 物語の薄さ:
メインストーリーが本編に比べると薄く、時折テンポが悪く感じられる部分がある。 - システムの単調さ:
一部の海戦や探索システムに繰り返し感があり、革新性に欠けるとの意見も見受けられる。 - 全体の完成度:
シリーズの革新を期待する向きには、今ひとつリスクを取っていない印象もある。
情報元:OpenCritic / Metacritic