Sony Interactive Entertainmentが、PlayStation Studios傘下に新たなファーストパーティスタジオ「Dark Outlaw Games」を設立しました。このスタジオは、『Call of Duty』シリーズで知られるJason Blundell氏が率いることが明らかになっています。Blundell氏は、Treyarch在籍時に『Call of Duty: Black Ops』シリーズのゾンビモードやキャンペーンモードの主要なクリエイターとして活躍した人物です。
Jason Blundell氏は、Activision傘下のTreyarchで13年間勤務し、『Call of Duty: Black Ops』のプロデューサーや『Call of Duty: Black Ops II』のキャンペーンデザインディレクター、『Call of Duty: Black Ops III』のキャンペーンおよびゾンビモードのゲームディレクター、そして『Call of Duty: Black Ops IIII』のキャリアおよびゾンビモードのディレクター兼プロデューサーを務めました。特にゾンビモードは、ファンから高い評価を受けており、彼の代表作として知られています。
2020年にActivisionを退社した後、Blundell氏はDeviation Gamesを共同設立しました。このスタジオは、PlayStation向けの独占タイトルとなるオリジナルIPの開発を目指していましたが、残念ながらデビュー作をリリースすることなく2024年に閉鎖を迎えました。Deviation Gamesは2021年時点で100人以上のスタッフを抱え、Sonyとの契約により「長年にわたる完全な財政的安定性」を確保していたとGamesIndustry.bizに語っていました。しかし、その後の状況変化によりプロジェクトは実現に至りませんでした。
その後、Blundell氏はSonyから新たな機会を得て、Dark Outlaw Gamesのスタジオヘッド兼ディレクターに就任しました。彼はJeff Gerstmann氏のポッドキャストでこの設立を公表し、次のように述べています。「Dark Outlaw Gamesはしばらく影で作業を進めてきました。何かお話しできることができたら、光の中に出てきますよ」
Dark Outlaw Gamesは現在、スタッフの採用を進めている段階です。Blundell氏は具体的なプロジェクトの内容や開発スケジュールについては明言を避け、「少し前から活動を始めている」とだけ述べています。彼はチームの結束を重視しており、「アイデアを形にしてテストし、それが機能するか確認するプロセスが大事」と語っています。プログラマーとしてのバックグラウンドを持つBlundell氏は、試行錯誤を繰り返しながらプロジェクトを進める姿勢を強調しました。
また、Sonyがファーストパーティスタジオを新設することは珍しい出来事であり、Blundell氏は「Sonyと一緒に新しいスタジオを立ち上げられるのは名誉なことです」とその意義を認めています。具体的なゲームの内容についてはまだ公表されていませんが、彼は「新しいIPやエキサイティングで挑戦的なものを作りたい」という意欲を示しており、ファンの期待を集めそうです。
Deviation GamesがPlayStation独占のオリジナルIPを掲げていたのに対し、Dark Outlaw Gamesのプロジェクト詳細は未公開です。Blundell氏は「ゲームそのものが主役であり、スタジオの宣伝よりも作品で語りたい」と述べています。 Sonyのファーストパーティスタジオであることから、PlayStationプラットフォーム向けの作品を開発すると考えられますが、現時点では確定的な情報はありません。
現時点では、「チームの結束を固め、アイデアを試す段階」にあるとされ、開発の進捗は未知数です。しかし、Blundell氏の豊富な経験とSonyのサポートを背景に、Dark Outlaw Gamesがどのような作品を世に送り出すのか、注目が集まっています。