待望の新作『ボーダーランズ4』がついに登場しました。2025年9月11日に公開された海外主要メディアのレビューでは、「完璧」「傑作」「シリーズ最高」といった絶賛の声が相次いでいます。前作『ボーダーランズ3』で指摘された課題をしっかり改善し、シリーズの魅力が大きく花開いたようです。ただし、PC版の最適化には課題も残っており、プレイヤーにとって気になるポイントもあります。
※本記事は2025年9月11日付PC版レビューに基づいています。
まずはここをチェック!ボーダーランズ4の評価まとめ
「結局どうなの?」という方のために、主要な評価ポイントを簡潔にまとめました。
評価分布:70~100点の幅広い評価で、80点台後半~90点台が中心
👍 特に評価が高いポイント
- ゲームプレイの完成度:シリーズ最高の爽快感。武器の個性と新しい移動システムが大幅進化
- 前作からの改善:コミュニティの声をしっかり反映。指摘された課題をほぼ全て解決
- シームレスなオープンワールド:自由度が大幅アップし、探索の楽しさが向上
- 協力プレイ:友達と一緒に楽しむ体験が過去最高レベル
⚠️ 気になるポイント
- PC版の最適化:複数のメディアが深刻なパフォーマンス問題を指摘
- ストーリー面:キャラクターや物語の魅力がやや物足りない
- 反復感:オープンワールド化で単調に感じる場面も
主要メディアのスコア
- 満点(100点):CGMagazine、Radio Times、XboxEra
- 90点台:Hooked Gamers(95点)、GamersRD(94点)、Destructoid(90点)、Digital Trends(90点)、PC Games(90点)、Shacknews(90点)、WellPlayed(90点)など多数
- 80点台:IGN(80点)、Game Informer(85点)、TechRadar Gaming(80点)
- 70点台:GameSpot(70点)、Critical Hits(75点)
結論:シリーズファンなら間違いなく楽しめる出来。ただしPC版は技術的問題の改善を待った方が安全かもしれません。
高評価レビューの声:「シリーズの完成形」と絶賛
今回の高評価の背景には、開発元Gearboxが前作で指摘された問題に真摯に向き合い、改善を重ねた結果があります。Areajugonesは「シリーズが必要としていた救済。Gearboxがコミュニティの声に耳を傾け、修正が必要だったすべてを修正した」と評価し、開発チームの姿勢を高く評価しています。
特に注目すべきは、複数の権威あるメディアが満点評価を付けたことです。CGMagazineは「これは完璧に仕上がったBorderlands。シリーズの基盤を取り、考えられるあらゆる面で向上させたゲーム」として、より面白く、よりスマートで、より豊かな体験を実現したと絶賛。Radio Timesは「時にゲームは深く考えさせる必要はなく、ただプレイして楽しければいい」として、「長い間ゲームでこれほど楽しい時間を過ごしたことがない」と純粋な楽しさを強調しています。
90点台の高評価も数多く寄せられています。Digital Trendsは「武器それぞれがこれまで以上に個性的で、ルート収集がより魅力的になった」と述べ、新しいムーブメントシステムにより「数十通りのアプローチと反応で個性を発揮する機会を与えてくれる」として、「シリーズが常に目指していた理想化されたバージョン」と評価しました。
PC Gamesは「撃って、拾って、強くなる」というBorderlandsのDNAが「16年経っても古くならない楽しいループで、再び完璧に実装されている」と強調し、Shacknewsは「血みどろで混沌とした純粋な大混乱。複数のスキルツリーにわたる数十の特典を持つVault Hunter」として、システム間の有機的な連携を称賛しています。
革新的な新要素:オープンワール化がもたらした自由度
多くのレビューが『ボーダーランズ4』の大きな転換点として評価しているのが、シームレスなオープンワールドへの進化です。IGNは「オープンワールドへの興味深い進化により、自分だけの道を切り開き、カイロスという奇妙で暴力的な世界を自由に探索できる」と評価し、従来のリニアな進行からの大きな変化を高く評価しています。
This Is Gameは「シームレスなオープンワールド、多次元的な戦闘、無限の可能性を持つファーミングシステムという3つの記念すべき革新を通じてシリーズの未来を提示する」として、技術的進歩以上の意味を持つ変化だと分析しています。Gamerskyも「シームレスなマップとより自由な移動から拡張されたスキルツリーまで、すべての変更が同じ目的に奉仕している」と、統一されたビジョンの下での改善を評価しています。
新しい移動システムとパルクール要素も大きな進化ポイントです。Digital Trendsは「新しいムーブメントシステムにより数十通りのアプローチと反応が可能になった」と述べ、IGNは「エキサイティングな新しい移動オプションのおかげで戦闘がこれまで以上に洗練されている」と評価。縦方向の移動が戦術に新たな次元を加えたことで、戦闘の多様性が大幅に向上しています。
PC版に関する深刻な懸念点
高い評価が並ぶ一方で、PC版の最適化問題が複数のメディアから厳しく指摘されており、これが本作の大きな懸念材料となっています。最も厳しかったのはCritical Hitsの評価で、「PC版は技術的災害レベル。少なくとも私たちがレビューしたバージョンでは、ゲームのすべての品質が技術的問題によって影が薄くなってしまった」と深刻な問題を訴えています。
Destructoidも「PCでのパフォーマンス問題が懸念材料」と述べ、IGN Deutschlandは「Unreal Engine 5を使用しているため最新ハードウェアが必要で、レビュー期間中はゲームに洗練度が不足していた」と具体的な技術的課題を指摘しています。これらの問題は、せっかくの優れたゲームプレイを十分に楽しめない状況を生み出しており、早急な改善が求められています。
オープンワールド化による構造的課題も指摘されています。Jeuxvideo.comは「ルーターシューターはオープンワールドで繁栄するのに苦労する。新しい自由度が結果的に蔓延する反復感を悪化させる」と構造的な問題を指摘し、IGNも「問題のある地形と多すぎる見えない壁により、これらの環境がすべて見せかけのように感じられる場合がある」と環境設計の課題を挙げています。
なぜ高評価?前作からの劇的改善が評価された理由
今回の高評価は、決して偶然ではありません。Areajugonesが「Gearboxがコミュニティの声に耳を傾け、修正が必要だったすべてを修正した」と評価するように、開発チームは前作『ボーダーランズ3』の反省点を徹底的に改善しました。
SpazioGamesは「Borderlandsを魂のないライブサービスに変える誘惑に屈せず、自らのDNAを裏切ることもなかった」として、商業的な圧力に屈することなく、シリーズの本質を守り抜いた姿勢を評価。Game Informerは「シリーズの中核要素の多くは変わらないものの、Gearboxはそれらを洗練し、再構成することで、シリーズがこれまで達成したものを超越させた」と、本質的な進化を遂げたことを認めています。
総括:技術的完成度次第で評価が決まる野心作
『ボーダーランズ4』は、シリーズの本質を維持しながら現代的な進化を遂げた作品として、多くの批評家から「シリーズ復活の傑作」という評価を獲得しています。Game Informerが「シリーズがこれまでに達成したものを超越し、シリーズの輝かしい2010年代初頭の評判に値する混沌としたルーターシューター」と評価し、Het Nieuwsbladが「これまでで最高のBorderlandsゲーム」と断言するように、過去作を超える完成度を示しました。
シームレスなオープンワールド、新しい移動システム、スキルツリーの大幅拡張といった革新的な要素により、TechRadar Gamingが「象徴的な続編と比べても間違いなく最高のBorderlands」と評価するように、シリーズの新たな基準を打ち立てています。
しかし、PC版の最適化問題は発売時点での重大な課題として複数のメディアが一致して指摘しており、この技術的課題の解決が本作の最終的な評価を大きく左右することになるでしょう。それでも、WellPlayedが「楽しいco-opシューターの決定版的な例」と称し、Game Rantが「10年以上でシリーズが最高に感じられる」と述べるように、シリーズファンには間違いなく推奨できる作品として位置づけられています。
技術的な問題が解決されれば、ルーターシューターというジャンルの新たな金字塔となる可能性を秘めた、非常に期待できる一作と言えるでしょう。




