9月19日発売の『空の軌跡 the 1st』のゲーム内に『英雄伝説 空の軌跡SC』リメイク版のティザー映像が収録されていることが早期プレイヤーによって発見され、海外メディアGematsuが報じました。
日本ファルコムの近藤季洋社長は以前のインタビューで「リリースしなければファンから”嘘でしょ”と言われる」と語っており、今回のティザー収録は社長の公約を裏付ける具体的な動きとして注目されます。空の軌跡三部作リメイクプロジェクトの継続性が明確になった形です。
早期プレイヤーによる発見とGematsuの報道
Gematsuは2025年9月16日、『空の軌跡 the 1st』を早期にプレイしたプレイヤーがゲーム内で未発表続編のティザートレーラーを発見したと報じました。同記事では、このティザーが『英雄伝説 空の軌跡SC』のリメイク版であること、そして、おそらく『空の軌跡 the 2nd』というタイトルになるだろうと伝えています。なお、ティザー映像はGematsuおよびYouTubeで視聴可能ですが、『空の軌跡 the 1st』のネタバレを含むためご注意ください。
近藤社長の発言:「間を開けない」方針を表明
近藤季洋社長はインタビューで『空の軌跡SC』リメイクについて、ファンの期待に応える必要性を強調しています。「『空の軌跡 the 1st』はやはり『空の軌跡 FC』のリメイクなので、当然『空の軌跡 SC』のリメイクもリリースしないと『嘘でしょ』となりますよね」と語り、続編制作をファンに約束しました。
さらに重要な点として、2004年のPC版『空の軌跡』発売から『SC』リリースまでファンを長期間待たせた過去を振り返り、「今回はなるべく間を開けないようにしたいです」と述べ、迅速な展開への意欲を示していました。そして今回、『空の軌跡 the 1st』にリメイク版『SC』のティザー映像を収録したことは、社長の強い意思表明とも受け取れます。
リメイクプロジェクトの戦略的背景
近藤社長は『空の軌跡』リメイクに踏み切った戦略的意図について詳細に説明しています。「『界の軌跡』でシリーズのクライマックスを描く前に、『空の軌跡 FC』のリメイクを作っておきたかった」と語り、その背景には二つの重要な課題認識がありました。
第一に、シリーズの長期化によってベテランファン向けコンテンツに偏りがちになっている状況への対応です。新規プレイヤーがシリーズに触れる「入口」として、原点のリメイクが必要と判断されました。
第二に、開発チームのマンネリ化防止とリフレッシュです。「『軌跡』チームが疲れていることもあり、力を溜めるというステップが欲しかった」という社長の率直な発言は、リメイクプロジェクトが単なる過去作の焼き直しではなく、シリーズ全体の持続可能性を見据えた戦略的判断であることを示しています。
『界の軌跡』続編も並行開発中
リメイクプロジェクトと並行して、2024年9月発売の最新作『英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-』の続編開発も進行しています。近藤社長は「『界の軌跡』のストーリーは言うなれば『空の軌跡 FC』のようなポジションなので、当然続編は用意していますし、『空の軌跡 the 1st』と並行して制作しています」と明言しており、新規プレイヤー向けの入口作品と既存ファン向けの核心作品を同時展開する方針を明確にしています。
近藤社長は「新規プレイヤー向けのタイトルと、長年のファン向けのタイトル。シリーズが生き残るためには、その両方が不可欠である」と強調し、変化する市場環境への適応を重視する姿勢を示しています。
出典:Gematsu





