進化ローグライト『Everything is Crab』では、体から果物を生やし、戦わず、ほとんど動かない巨大草食動物という生存戦略が成立するようです。2008年の名作『Spore』を彷彿とさせる本作は、2026年夏にPC(Steam)で発売予定です。
Spore彷彿の進化アクションローグライト
『Everything is Crab』は、小さなブロブ状のクリーチャーとしてスタートし、食事を重ねて進化しながら危険な生態系を生き抜くアクションローグライトです。プレイヤーはレベルアップのたびに新たな遺伝的特性を獲得し、食物連鎖の頂点を目指します。
100種類以上の進化特性が用意されており、鱗や毛皮、爪や毒液、水泳や飛行など選択肢は幅広く、見た目にも反映されます。4つの異なるバイオームを舞台に、プレイヤーごとに異なる姿のクリーチャーが生まれます。
このシステムは、2008年発売のクリーチャー育成ゲーム『Spore』を彷彿とさせます。
戦わずに生き残る「草食ビルド」の発見
本作では定期的に「アルファプレデター」と呼ばれる強力なボスがマップに出現し、プレイヤーを襲います。通常はこれを倒して報酬を得るのがセオリーですが、別の道も存在します。ボスを倒さずに一定時間耐え凌ぐと、敵は去り、それでも報酬が得られるのです。
実は本作では、完全草食プレイも可能なようです。巨大化、反芻胃、再生組織、装甲板、そして「菌類適応」という特性を組み合わせたビルドがその鍵となります。菌類適応は体から果物を生成する能力で、海外メディアの先行プレイでは「自分の尻でリンゴを生やす」と表現されました。こうして生まれるのは、ほとんど動かずに自給自足で生存できる巨大な草食クリーチャーです。
これは単なる強ビルドではなく、「生態的ニッチ」の発見といえる体験です。戦闘に頼らない生存戦略が成立する点は、本作の特徴のひとつです。
現時点の課題と2026年夏への期待
一方で、早期ビルドゆえの課題も見られます。現時点では戦闘のテンポがやや硬直気味で、回避行動のクールダウンが長いため敵の攻撃を避けきれない場面があるようです。
ただし、発売までに調整の余地は十分あるでしょう。Odd Dreams Digitalが開発する『Everything is Crab』は2026年夏にPC(Steam)で発売予定。難易度システムや初期キャラクターの遺伝子カスタマイズといったメタ進行要素も予定されており、リプレイ性にも期待が持てます。自由度の高い進化体験がどのような形で完成するのか、続報に期待したいところです。



