日経「Wii Uの大作だったドラクエも次作からPS4で発売」と『DQ11』がPS4で発売とも読める記事を掲載 ─ スクエニは誤解のある表現として修正を求める姿勢

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dq_150601日本経済新聞は、本日掲載した任天堂とDeNAに関する記事中で「ソフトメーカー発ではWii U唯一の大作ゲームだったスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト」も、次作からソニーのPS4で発売される。」と書きました(→日経:マリオが飛び込む大乱闘 任天堂・DeNA提携の深層)。これを見た読者の中には『ドラゴンクエストXI』がPS4で発売されるのだろうと解釈した人もいると思われますが、スクウェア・エニックスの広報担当者は、日経の書いた“次作”とは『ドラゴンクエストヒーローズ2』のことであると説明しており、誤解を招く表現に修正を求める姿勢を見せています(→Yahoo!Japan ファイナンス:スクエニHDが連日の年初来高値、14年2月以来の高値圏に)。

ただ、スクエニの言うように『DQH2』のことだとしたら、Wii U版『ドラゴンクエストX』(2013年3月30日発売)と『ドラゴンクエストヒーローズ』(2015年2月26日発売)がリリースされた時系列を考えると、『DQH』の存在を無視したかのような「次作からPS4で発売される」という表現はいささか不自然に感じられますし、“次作から”と今後の長期に渡る運用を示すかのような部分も気になります。一方で、日経記事は「Wii Uの独自機構から他社ハードとの互換性がなく(複数ハードで同時に発売するマルチ展開が難しいので)高騰する開発費を回収することが難しい」という話から「ドラクエ次作はPS4」へと繋がる文脈になっているので、この点から見るとPS4/PS3/PS Vitaの3ハードで展開する『DQH2』を指しているというのは自然とも言えます。そもそも本当に『ドラクエXI』がPS4で発売されるという情報を掴んだのならばもっと大々的に報じるでしょうし、今回の記事はミスリードによる話題性を狙ったもので、スクエニの言うとおり『DQH2』を指している可能性が高そうです。

かつて、ソフトを購入するために学校や仕事を休んでまで行列に並ぶという社会現象まで巻き起こしたドラクエシリーズも来年ついに生誕30周年を迎えます。その折には、堀井雄二氏が韓国メディアのインタビューで示唆したPSプラットフォームでのドラクエ新作や、元キャビアの岩崎拓矢氏を中心に設立された「オルカ」が制作しているドラクエ新作など、さまざまな関連作品が登場して賑やかになりそうです。そして大本命の『ドラクエXI』ですが、過去のアニバーサリーイヤーを振り返ってみると、20周年の2006年に『ドラゴンクエストIX』が、25周年の2011年に『ドラゴンクエストX』がそれぞれ発表されており、その例になぞらえれば30周年である2016年に『ドラゴンクエストXI』がスクウェア・エニックスより正式発表される可能性が極めて高いと思われます。加えて堀井雄二氏が、FF坂口氏との対談で「来年はドラクエ30周年なんで、ファンの皆さんの期待を裏切らない、でもびっくりさせられる発表もできると思います」と語っていることも考慮すると、ほぼ間違いないと言えそうです。堀井雄二氏が「大きな画面でやりたい」と語った『ドラゴンクエストXI』がどのような作品になるのか非常に楽しみです。

【更新】
日経記事の当該部分の表現が「次作からPS4」ではなく「次作はPS4」に変更されたようです。

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