アトラスより発売中のPS4向けドラマティックSFアドベンチャー『十三機兵防衛圏』。本作の開発を手掛けたヴァニラウェア・神谷ディレクターのインタビュー記事が公開されました。
『十三機兵防衛圏』神谷ディレクター インタビューより
- ビッグタイトルに挟まれ、なおかつ説明しにくいゲームということもあり、やはり売れなかったか…と落胆していたが、ユーザーから高く評価をしてもらえたことで、アトラスさんには申し訳ないが救われた気持ち。
- 口コミで広がってもっとたくさん売れれば、アトラスさんもセガさんも喜ぶ。
- 開発後半は設定の矛盾が増えてしまい、ずっと辻褄合わせに追われていた。最初に構築したサプライズやミスリードの仕組みがきちんと機能しているのかも分からなくなっていた。
- 設定の矛盾を解消するため、とある事件の犯人を変更するという大きな変更もした。
- 普段なら最終段階でセリフテキストの精査をするが、その時間も取れず本当に焦った。
- (止め時が分からないという意見が多いことに対して)想定外だった。ネットで感想を追っていると徹夜で一気にプレイしている人もいて、複雑な話しが寝不足で余計理解しずらくなるのではと心配だったが、アメリカドラマのように気になる展開が続く構造は想定通りにいったようで安心もした。
- ”1人の物語に決着がついても謎は一部しか解明されず、十三人全員でパズルが完成し世界の謎がわかる”構造の中で、主人公を自由に選んで謎を追えるのが本作のコンセプト。主人公を選ぶ順番がプレイヤーごとに違うため、ミスリードやサプライズの仕掛けが全て機能しないことは承知のうえだった。開発終盤にスタッフから「一部でも物語進行にロックをかけた方がいい」と提案され採用したが、評判を聞くとこれが正解だったと分かり、とても感謝している。
- (ラストシーン以外、配信に制限をかけていない理由は?)ネタバレは僕も説明しづらいゲームだから大丈夫だろうと判断。それよりも、まず知ってもらうことを優先した。
- ロボの表現方法の答えが見えず、シナリオも行き詰まり、その影響でキャラアニメの発注がうまくいかない時期があって、「このゲームには背景しか良いところがない…」と泣いたこともあった。
- 比治山を作ったのは開発後半。本来は沖野と2人である謎を解く冒険譚の予定だったが、時間不足で謎ごと削ることに。その結果、比治山は愛(と小銭)に奔走する話になった経緯がある。この2人の人気が出たのは想定外。
Source: 電撃オンライン