10月2日に発売予定のSucker Punch Productionsの最新作『Ghost of Yōtei』は、海外レビューサイトで高評価を獲得し、Metascore 87点を記録しています。主人公・篤の復讐劇と進化した武器戦闘システム、PS5の性能を活かした圧巻の映像表現が大きな魅力となっています。一方で、ステルス要素やミッション設計に従来的な課題が残るとの指摘も見受けられます。
まずはここをチェック!『Ghost of Yōtei』の評価まとめ
評価分布: Metacriticでは87点(Generally Favorable)を獲得し、全90レビュー中91%(86件)がポジティブ評価、9%(8件)がミックス評価となっています。スコア分布は60点から100点の範囲で、90点台を中心とした高評価が大半を占めています。(※9月25日22:30時点)
👍 特に評価が高いポイント
- 武器セット中心に進化した戦闘システムの爽快感と戦略性
- PS5の性能を最大限活用した圧巻のビジュアルとサウンド表現
- 主人公・篤の魅力的なキャラクター設定と感情に訴える復讐ストーリー
- 蝦夷地方を舞台にした美しく多様性に富んだオープンワールド
⚠️ 気になるポイント
- ステルスやクライミング要素に残る従来的な設計
- ハードロックオン機能の不在による操作性の課題
- 一部でミッション設計の単調さや前作との類似性への指摘
主要メディアのスコア
- 100点: COGconnected、Digital Trends、PlayStation Universe、Player 2、SECTOR.sk、Toisto など
- 95点: CGMagazine、WellPlayed、MMORPG.com、Checkpoint Gaming など
- 93点: Game Informer、The Games Machine
- 90点: Push Square、GamesRadar+、TechRadar Gaming、Screen Rant など
- 80点台: Dexerto、TheGamer、Wccftech など
- 70点台: Gamekult、Gamer.no など
高評価レビューの声:「時代を超える傑作」の誕生
満点評価を付けた複数のメディアは、本作をPS5世代の到達点として位置づけています。COGconnectedは「私がプレイした中で最高のゲームの一つ」と絶賛し、「トリプルA開発者が目指すべき頂点の体現」と評価しました。戦闘、ナラティブ、ビジュアル、世界構築、オーディオのすべての面で完全に期待に応えているとしています。
Digital Trendsも満点を付け、「Sucker Punchは何も出し惜しみしていない」と評価し、PS5が約束したすべてを実現していると述べました。芸術性、メカニクス、技術のあらゆる側面が完璧なバランスで融合していると分析しています。
PlayStation Universeは本作を「前作の本質を維持しながら、あらゆる意味のある方法で質的に飛躍した稀有な続編」と表現し、”必携の一本”という表現で推奨度の高さを示しました。さらに「Red Dead Redemption 2以来最も説得力のあるオープンワールド」との比較も行っています。
Toistoは”時代を超える傑作”と形容し、オープンワールドアドベンチャージャンルの傑作として、スペクタクルと探索の楽しさを両立させた点を称賛しています。
革新的な新要素:武器セット戦闘と狼との絆システム
『Ghost of Yōtei』の最大の進化点は、前作のスタンス中心から武器セット中心へと発展した戦闘システムです。Combo Infinitoは「明確な色分けされた攻撃パターンを持つ異なる武器セット」により戦闘に新鮮さがもたらされていると評価しています。刀、大太刀、槍、鎖鎌など多様な武器を瞬時に切り替えることで、戦術的な深みが大幅に増しています。
もう一つの注目要素は、音楽能力を使った狼との絆システムです。Combo Infinitoは「狼の仲間を召喚する音楽能力」について言及し、The Games Machineは「狼との絆」を「最も実現度の高いアイデアの一つ」と評価しています。
技術面では、PS5の機能を最大限活用した映画的なプレゼンテーションフィルターや、蝦夷地方の美しい景観(オーロラを含む)が多くのレビュアーから称賛を受けています。MMORPG.comは「静かで瞑想的な瞬間から、羊蹄山の頂で見るオーロラまで」と体験の幅広さを評価しました。
単調なミッションや古風なステルスなどの懸念点
技術面では概ね良好なパフォーマンスとの評価が多い一方で、いくつかの課題も指摘されています。Combo Infinitoは「ハードロックオンの欠如により時折攻撃が空振りする」「NPCの顔表現の弱さ」「軽微なバグの発生」を報告しています。PC Gamesも「いくつかの技術的問題が印象をやや曇らせる」と述べています。
システム面では、Gamereactor UKが「単調なミッション設計と古風なステルス」を課題として挙げ、前作から引き継がれた問題が十分に解決されていないと指摘しました。GamesRadar+も「従来的なクライミング要素」を挙げています。
物語面では、IGN Beneluxが「主人公により強く焦点を当てたことで、彼女を取り巻く世界の物語が見失われている」と述べ、前作との比較で物語の深さに課題があるとしています。しかし、これらの指摘はいずれも建設的な文脈で語られており、「基盤は優秀だが、さらなる向上の余地がある」という期待感が込められています。
前作から何が変わった?レビュアーが注目した改善点
レビュアーが共通して評価しているのは、前作『Ghost of Tsushima』の優れた基盤を継承しながら、具体的にどの要素がどう改善されたかという点です。WellPlayedは95点を付け、「ほぼすべての指標で前作『Ghost of Tsushima』を上回る改善」と評価し、美しいオープンワールドの密度向上、より厳密で多様な戦闘システムを挙げています。
Push Squareは「プレイヤーの自由がオープンワールドを駆け、自分がプレイしたいタイプのゲームを作り上げることができる」と評価し、改善された戦闘、より良いストーリー、PS5機能の優れた活用を称賛しました。
Game Informerは、篤が自ら「討つべき六人」を書き出すという明快な目標設計が、ゲーム全体の満足感につながっていると指摘しています。この「リスト完走の満足感」がゲーム全体の設計思想に反映されている点も評価されています。
開発チームの前作からの学習姿勢についても、多くのレビューで言及されています。前作の課題を真摯に受け止め、それらを一つずつ解決していく姿勢が、業界内外から高く評価されています。
総括:新章への確かな足がかり
『Ghost of Yōtei』は、前作の成功を基盤としながらも独自のアイデンティティを確立した作品として評価されています。PS5の性能を最大限に活用した映像表現、進化した武器戦闘システム、そして魅力的な主人公・篤の復讐劇が、新たなゴーストの伝説を紡ぎ出しています。
一部で指摘される従来的なステルスやミッション設計の課題は、今後のシリーズ展開における改善余地として建設的に受け止められています。それらを差し引いても、本作が提供する体験の質は現世代トップクラスであり、レビュアーからも「世代を代表する傑作」「PS5世代の最高峰」といった絶賛の声が上がっています
※本記事について
- 本記事は2025年9月25日に解禁されたレビューに基づいて作成
- ゲーム本編は2025年10月2日(木)発売予定
- スコアや評価は発売前レビューに基づく情報




