PS5 Proの進化版PSSR、チラツキ抑制や残像低減など開発者7社が語る具体的改善──ローンチ以来の画質課題への技術的回答

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PlayStation Blogは2026年3月17日、PS5 Proの進化版PSSRを12タイトル以上に展開すると発表した。『FINAL FANTASY VII REBIRTH』ディレクターの浜口直樹氏をはじめ、7社の開発者が具体的な画質改善についてコメントしている。日本時間2026年3月17日14時以降、PS5のシステムソフトウェアアップデートとして段階的に配信が始まる。

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ローンチ以来指摘されてきたPSSRの画質課題と進化版の位置づけ

PS5 Proが発売された2024年11月以降、PSSRに起因するとみられるシマー(光のちらつき)が複数タイトルで報告されてきた。PlayStation Lifestyleは「多数のプレイヤーがPS5 Proのグラフィック問題として過剰なシマーを報告している」と伝え、Digital Foundryも2025年11月の総括記事で「PSSRが有効化されたゲームで画質が明らかに悪化するケースが最大の課題だった」と振り返っている。

SIEは2026年2月27日に進化版PSSRを告知し、「ニューラルネットワークだけでなくアルゴリズム全体で従来と大きく異なるアプローチを採用」したと説明した。『バイオハザード レクイエム(Resident Evil Requiem)』が初の対応タイトルとなり、今回さらに10タイトル以上への拡大が発表された。

開発者が報告した改善の核心──チラツキ抑制から確率的サンプリングまで

進化版PSSRについて各開発者が報告した改善点は、複数の機能軸にわたる。

チラツキ・残像の抑制について、『FINAL FANTASY VII REBIRTH』ディレクターの浜口直樹氏は次のようにコメントしている。

「PSSRと比較すると、これまで失われがちだった髪の毛などの細かなディテールがより自然に回復し、チラツキや残像感も一層抑えられた、安定性の高い画像処理になっています。全体として、これまで以上に高品質な印象で、安心してプレイできる画作りが実現できたと手応えを感じています」

確率的サンプリングと時間的安定性の向上については、Remedy Entertainmentのグラフィックテクニカルディレクター、Tatu Aalto氏が技術的な観点から説明している。

「画像の安定性を損なうことなく効率的な確率的サンプリングが可能になりました。新たなPSSRはゲーム内の視界変化にも迅速に対応し、モーションの鮮明さを保ちながら時間的安定性も向上させます」

ディテールの鮮明化に関しては、コーエーテクモゲームスの柴田剛平氏(『仁王3』プロデューサー)が、木々や草花など自然物のエッジがこれまで以上にシャープに描写されるようになったと報告した。

『SILENT HILL f』制作チームは、揺れる草木や地面に落ちた影の描写がより鮮明になったと述べている。Ninja Theoryのスタジオヘッド、Dom Matthews氏はパーティクルエフェクトの品質向上に手応えを示した。

Digital Foundryは2月の『バイオハザード レクイエム』検証で、進化版PSSRについて「ネイティブピクセル数の約4分の1から、鮮明で安定した説得力のある4K映像」を実現し「過去のPSSRからの大幅な改善」で「PC版の同等技術に匹敵する」と報告していた。同メディアは初期版PSSRについて「植物や細部、特にレイトレーシングコンテンツの画質がFSR2より悪化する場合もあった」と評価しており、改善幅の大きさがうかがえる。

対応12タイトルと今後の拡大──全PSSR対応ゲームにもシステム設定で適用可能

配信開始時点で対応するのは、『SILENT HILL 2』『SILENT HILL f』『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者(Dragon Age: The Veilguard)』『CONTROL』『Alan Wake 2』『Senua’s Saga: Hellblade II』『FINAL FANTASY VII REBIRTH』『仁王3』『Rise of the Ronin』『モンスターハンターワイルズ(Monster Hunter Wilds)』『ドラゴンズドグマ 2(Dragon’s Dogma 2)』の11タイトルに、先行対応済みの『バイオハザード レクイエム』を加えた計12タイトルとなる。

『紅の砂漠(Crimson Desert)』は2026年3月20日(金)の発売時から進化版PSSRに対応予定だ。『アサシン クリード シャドウズ(Assassin’s Creed Shadows)』と『サイバーパンク2077(Cyberpunk 2077)』も今後数週間以内にパッチで対応が予定されている。

個別対応タイトル以外でも、PSSRに対応しているすべてのPS5 Pro向けゲームに新PSSRをシステム設定から適用できる。ただし効果はタイトルによって異なり、予期せぬ視覚効果が発生した場合はいつでもオフにすることが可能だ。

進化版PSSRのアルゴリズムとニューラルネットワークは、AMDとの共同プロジェクト「Project Amethyst」に由来する。PlayStation Blog(英語版)によれば、これらの技術的成果はAMDの次回FSRアップデートで広く展開される予定だが、同記事では”stay tuned”と表現されており、具体的な提供時期は確定していない。

※本記事はPlayStation Blogの報道をもとに、関連情報を加えて再構成しています。

出典

PS5
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