ゲーム作家で「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親として知られる堀井雄二氏(71)が、2025年秋の叙勲で旭日小綬章を受章しました。堀井氏は自身のXで、同じく受章した漫画家・永井豪氏との有名なエピソードに改めて言及し、「感無量です」と思いを綴りました。
「ドラクエの父」に栄誉、政府が発表
政府は2025年11月3日付で、秋の叙勲の受章者3963人を発表しました。この中で、芸術文化の分野における功労者として、ゲーム作家の堀井雄二氏が旭日小綬章を受章することが明らかになりました。読売新聞オンラインなどが報じています。
今回の叙勲では、堀井氏と同じく旭日小綬章を漫画家の永井豪氏(80)が受章するなど、長年にわたり日本のエンターテインメントを支えてきたクリエイターたちに栄誉が贈られています。大綬章などの親授式は11月11日に行われる予定です。
永井豪氏との縁に「感無量」 有名なエピソードを改めて振り返る
今回の受章発表を受け、堀井雄二氏は自身のX公式アカウントを更新。同じく旭日小綬章を受章した漫画家の永井豪氏との同時受賞について「感無量です」と喜びを綴りました。
あわせて堀井氏は、ファンの間ではよく知られている、若き日のエピソードを改めて自身の言葉で振り返りました。 漫画家を志していた高校3年生の夏、アシスタント入りを志願して永井豪氏の仕事場を訪ねたという話です。その際の心境を、以下のようにポストしています。
当時憧れだったクリエイターと、50年以上の時を経て同じ栄誉を受けることになった今回の同時受賞。多くのファンが知るこのエピソードが、堀井氏本人によって特別な思いと共に改めて語られたことで、多くの感動を呼んでいます。
ゲーム文化を牽引した功績
堀井雄二氏は、シナリオライターおよびゲームデザイナーとして、日本のコンピュータRPGの礎を築いた人物です。1980年代には『ポートピア連続殺人事件』などのアドベンチャーゲームで高い評価を獲得。そして1986年に発売された『ドラゴンクエスト』は、温かみのある世界観と分かりやすいシステムで社会現象を巻き起こし、国民的RPGとしての地位を確立しました。
旭日小綬章とは
旭日章は、社会の様々な分野における功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者に対して授与される日本の勲章です。その中でも旭日小綬章は、国家または公共に対し功労のある者に贈られるもので、クリエイターが受章することは、その活動が社会的に高く評価されたことを意味します。
ゲーム業界関係者への国家的栄誉は近年続いています。2018年には「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽を手掛けた作曲家の故・すぎやまこういち氏が旭日小綬章を受章。また、任天堂で「スーパーマリオ」シリーズなどを生み出した宮本茂氏は、2019年に文化功労者として顕彰されており、ゲームクリエイターの功績が文化として認められる流れが定着しつつあります。
まとめ
今回、「ドラゴンクエスト」の生みの親である堀井雄二氏が旭日小綬章を受章したことは、同氏個人の功績が認められただけでなく、日本のゲーム文化そのものが社会的に高く評価されていることの表れと言えるでしょう。要点をまとめると以下の通りです。
- 堀井雄二氏(71)が2025年秋の叙勲で旭日小綬章を受章。
- 本人のポストで、同時受賞した永井豪氏との有名なエピソードに改めて言及。
- 「ドラゴンクエスト」などを通じた功績が認められ、ゲームクリエイターの社会的評価向上を象徴する出来事となった。
この度の受章は、後に続く多くのゲームクリエイターにとっても大きな励みとなるニュースです。




