日本ファルコム株式会社は2025年11月12日、2026年9月期(2025年10月~2026年9月)の業績見通しを発表しました。同社が公開した決算補足資料によると、「軌跡」シリーズの完全新作となる『空の軌跡 the 2nd』を同期間中に発売する計画が明らかになりました。さらに、既存シリーズとは異なる新規タイトルの制作も進行中であることが判明しています。
「軌跡」シリーズ最新作『空の軌跡 the 2nd』が正式発表
日本ファルコムが公開した「2025年9月期 決算補足資料」の中で、同社の看板RPGである「軌跡」シリーズの最新作として、『空の軌跡 the 2nd』を2026年9月期に発売する方針が示されました。具体的な発売日や対応プラットフォームなどの詳細はまだ明かされていません。
「軌跡」シリーズは、緻密な世界設定と魅力的なキャラクターたちが織りなす重厚なストーリーで評価され、シリーズ累計の全世界販売本数が900万本を突破している同社の代表作です。ストーリーの詳細や、前作『空の軌跡 the 1st』との関連性については明かされておらず、今後の続報が待たれます。
『イースX PD』PS5版に加え、完全新規IPの制作も進行中
今回の発表では、完全新規IPの創出に乗り出していることも明らかになりました。資料では「『軌跡・イース』シリーズを含めた、新たなチャレンジとなる新規タイトルの制作を進める」と言及されています。この新規タイトルがどのような内容になるかは不明ですが、同社の新たな柱となることが期待されます。
また、既存タイトルの展開としては、アクションRPG『イースX -Proud NORDICS-(プラウド ノーディクス)』をPlayStation 5向けに2026年2月に発売する計画も発表されました。このほかにも、複数の移植タイトルを展開する予定としており、より多くのプラットフォームでファルコム作品が楽しめるようになりそうです。
2026年9月期の主な戦略とタイトルラインナップ
資料によると、2026年9月期の同社は、①『空の軌跡 the 2nd』の発売、②PS5版『イースX -Proud NORDICS-』をはじめとする複数移植タイトルの展開、③海外地域も含めたワールドワイドでのマルチプラットフォーム展開の推進、そして④保有IPを活用しつつ新規IPを創出する、という4つの戦略を柱に事業を進める計画です。
2025年期は既存作の移植展開も多く見られましたが、2026年期は『空の軌跡 the 2nd』や新規IPといった完全新作の計画が発表された点が特徴です。現時点で計画されている主な新作・移植は以下の通りです。
- 完全新作: 空の軌跡 the 2nd
- 新規プロジェクト: 新規IPタイトル
- 移植: イースX -Proud NORDICS- (PlayStation 5)
- 各種海外版展開 など
業績予想は減収減益見通し、下半期に期待
日本ファルコムが示した2026年9月期の業績見通しは、売上高が26億円(前年同期比0.5%減)、営業利益が13億円(同3.0%減)と発表されました。
一方で、同社は事業の特性として「新製品の発売月に売上が集中するため、下半期、特に第4四半期(7月~9月)の比重が高くなる見込み」と説明しています。これは、『空の軌跡 the 2nd』のような大型新作の発売時期が、最終的な業績を左右する可能性を示唆するものです。大型タイトルの発売が予定される下半期の動向に注目が集まります。





