『ステラーブレイド』イヴ役が語る想定外の成功と「毎日届く」ファンの声の重み

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2025年のGolden Joystick Awards会場で行われた、GamesRadar+によるレベッカ・ハンセン氏へのインタビューでは、収録時には想像していなかった成功の広がりと、「非現実的」と語る現在の反響、その背景にあるプレイヤーとの関係性が語られました。

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収録時には見えなかった『Stellar Blade』のスケール

『Stellar Blade』で英語版イヴの声を担当したのが、俳優のレベッカ・ハンセン氏です。Golden Joystick Awards 2025での取材では、「収録していたとき、自分が関わっているゲームがどれほど大きな存在になるか、全く分かっていませんでした」と振り返り、「本当に驚かされ続けています(totally wowed)」と語りました。

声優の収録はゲーム制作のかなり早い段階で行われるため、完成版の映像や実際の反響を見通すことは難しい工程です。とくに本作のように、ポストアポカリプス世界やアンドロイド兵士のスタイリッシュなアクションなど、多数の要素が組み合わさるタイトルでは、スタジオにいる時点で「世界的ヒット」を実感するのはほぼ不可能だったはずです。

Steam版トップセラー入りが物語るロングセラーぶり

そんなハンセン氏の実感を支えているのが、発売から時間が経ったあとも続いている数字面での健闘です。2024年にPlayStation向けアクションゲームとして登場した『Stellar Blade』は、2025年に入ってからも「もっとも人気のあるPlayStationタイトルの1本」と評される状況が続いています。

さらに、Shift Upが手がけたPC版(Steam)の発売直前には、プラットフォーム全体のトップセラーランキングで3位に到達しました。上位2枠には『Counter-Strike 2』と『Elden Ring Nightreign』という超大作が並ぶ中でのランクインであり、コンソール発の評判がPC市場にも強く波及していることが分かります。

シングルプレイ主体のアクションゲームは、一般的には発売直後に売り上げのピークを迎えやすいです。それにもかかわらず翌年の新プラットフォーム展開でここまで再び注目を集めた例は多くなく、この「長く売れ続けている」状況こそが、ハンセン氏にとっての「シュール(surreal)」な感覚につながっていると考えられます。

毎日届くプレイ報告と、演者に残ったイヴ

ハンセン氏にとって、こうした数字以上に印象的なのがプレイヤーからの直接の反応です。彼女は「いまこの作品の一部でいられることが本当に素敵だと感じています」と述べたうえで、ファンからの反響について「毎日メッセージが届きます」と明かしています。内容は「このゲームが自分にとってどれほど大切か」という感想に加え、「何周クリアしたか」という具体的なプレイ報告にまで及ぶそうです。

「周回数」をわざわざ伝えてくるという行為は、キャラクターのビジュアルだけを楽しんで終わる関わり方とは明らかに異なります。ポストアポカリプスの世界観やハック&スラッシュ寄りの戦闘、イヴというキャラクターのドラマを何度も味わいたいという気持ちが強いからこそ、プレイヤーは自分のプレイ体験を演者と共有したくなるのだと考えられます。

当初は収録現場で台本と向き合うだけだったイヴが、いまやハンセン氏の日常に深く入り込んでいることも印象的です。彼女は「イヴはほとんど毎日、私と共にいます。それはとても素敵なことです」と語り、役柄が一過性の仕事を越えて、長く寄り添う存在になったことを強調しました。

GamesRadar+のレビューでは、本作は「PS2時代のクールさ」を体現したポストアポカリプスアクションとして紹介され、アンドロイド兵士たちの超自然的な美しさが、熱心なファンの“崇拝”を集めていると評されています。そこにハンセン氏の声と演技が加わることで、イヴは単なるビジュアルアイコンにとどまらず、「何度も会いに行きたくなる」キャラクターとしてプレイヤーの記憶に残り続けているように見えます。

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