スクウェア・エニックス野村哲也氏がヤングジャンプとのインタビューの中で、『FF7』リメイクプロジェクトについて語りました。
野村氏は、今回のリメイクプロジェクトに取り組むにあたり、「認識のひずみ」という問題意識を強く持っていたといいます。「認識のひずみ」とは、長年の時を経てプレイヤーの記憶の中に刻まれた『FF7』が、様々な要因によってオリジナルから少しずつ変化しているという事実を指します。
- 時間の経過による記憶の変化: 20年以上という長い年月の中で、プレイヤー一人ひとりの記憶は変化し、オリジナルの体験と微妙にズレが生じている可能性があります。
- スピンオフ作品の影響: 数多くのスピンオフ作品の存在は、プレイヤーの『FFVII』に対する認識を多様化させ、オリジナルとの間に「認識のひずみ」を生み出しています。
野村氏は、このような「認識のひずみ」を一つに収束させ、プレイヤーがより一貫した『FF7』の世界を体験できるようにしたいとの考えを明かしています。そして、『FF7リバース』終盤の白い空間で、クラウドが様々なビジョンを見るシーンは、この「認識のひずみ」を表現するためのものだそうです。
- プレイヤーの心の内を映し出す鏡: このシーンで描かれるビジョンは、プレイヤー一人ひとりの心の中に存在する『FFVII』の世界を映し出しています。それは、オリジナルに忠実な世界であったり、スピンオフ作品の影響を受けた世界であったり、あるいはプレイヤー独自の解釈が加わった世界であったりします。
- 多様な世界線の存在: ビジョンの中には、登場人物の生死が異なっていたり、ストーリー展開が大きく変わっていたりするような、別の世界線も存在します。これは、プレイヤーの記憶の中に存在する多様な『FFVII』を象徴的に表現しています。
情報元:ヤングジャンプ公式サイト