フロム・ソフトウェアの社長であり『デモンズソウル』や『Bloodborne』、『ダークソウル』シリーズのディレクターでもある宮崎英高氏のインタビューが、4Gamer.netに掲載されました。
宮崎英高社長インタビュー
ダークソウル3について
- もともとダークソウルシリーズの大きな区切りとして考えていた。また、続編らしい続編として作ってみようとも思っていた。
- 最初から関わっていたわけではなく、開発の最初期にうまくいっておらず、当時の社長(神直利氏)から直接依頼を受け参加することになった。他のディレクターと協同する形での開発を試してみたかった。
- 各マップのサイズが拡大したうえ、立体的な構造もあり、探索しがいのあるマップは多いと思うが、一方でマップ毎の繋がりという点では弱い部分もあった。
- DLCは2本考えており、1本目は2016年秋、2本目は2017年初頭リリースを予定している。新マップ、武器防具、ストーリーが含まれる。ある小さな隔絶した世界を巡る物語を想定している。現在はちょうど1本目の開発がスタートしたところ。2本のDLCをあわせて3マップ分くらいのボリューム。
今後について
- 今後はダークソウルを作ってきた経験を活かして新しいタイトルを作りたい。
- シリーズが完全に終わるわけではない。現状は続編やスピンオフは考えていないが、将来誰かが新たな企画を立ち上げ、それが魅力的なものであれば否定はしない。自身でも「引退作としてもう一回作りたい」という気分になる可能性もある。
- 『デモンズソウル』や『ダークソウル』のリマスター類は否定しない。リマスターや別の展開なりの判断はバンナムやSIEがするもの。フロム以外が開発するリマスターなども当然あり得る。
- ジャンルとしてのアクションRPG、世界観としてのダークファンタジーは、ダークソウルでなくてもあり得ると思うし、何らかのアプローチは続けていく。
- 今後の方向性は大きく3つ。「アクションRPGなりダークファンタジーなりをダークソウルとは違う切り口で表現しようとするもの」。「過去に手掛けた作品のリブートや、そこを手掛かりとした新しいゲーム」。「そうした過去の方向性とは少し毛色が違うもの。おそらくは少し変なもの」。
- 上記3つは段階に差はあるものの、どれも具体的に動いている。
- フロム・ソフトウェアで同時に動いている開発ラインは大体2.5~3.5。
- 早ければ小規模な作品を2017年度内に何らか触ってもらえる可能性がある。
- 現状では実現性は低いが「ファンタジー+メカ」のタイトルを作ってみたい。
- Kickstarterで話題となった『ダークソウル』のボードゲームには一切関わっていない。何らかの形で日本語ローカライズできればと思っているし、働きかけもしていきたい。
- 個人的にボードゲームやカードゲーム、できればTRPGを作ってみたい。
VRやスマホ、アーマード・コアについて
- VRにはとても興味がある。体験として新しく刺激的。何らかの形で関わっていければ。
- スマホと距離を置くつもりはないが、フロムはマネタイズから発想するゲーム制作が苦手。故になかなか形にならず、結果としてスマホに消極的に見えているのかもしれない。スマホはゲームプラットフォームとして面白いと思っており、座組を含めて模索している。
- ハイエンドゲームを自由に作れる現状は貴重。機会があるうちに、後々後悔しないように、あるいは現状を維持できるように、全力でハイエンドゲームを作っていきたい。
- 『アーマード・コア』シリーズを終わらせるつもりはない。社内に「作りたい」という優秀なスタッフも大勢いるので作らない手はない。
関連リンク
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