2026年7月2日発売予定の『がんばれゴエモン大集合!』(Nintendo Switch/PlayStation 5/Steam)について、プロデューサーの上野亮作氏がGame*Sparkのメールインタビューで移植の設計方針を語っています。スーパーファミコンタイトルの再現度は「処理落ちも含めた完全再現」ではなく、遊びやすさを優先する方向で調整しているとのことです。本作には巻き戻しやクイックセーブといったQOL機能が搭載されるほか、収録タイトルが当初の6作から13作に拡大した内部経緯も明らかになっています。
SFC再現度は「遊びやすさ」を優先——バグフィックス最終版を採用
上野氏はスーパーファミコン収録タイトルの再現度について、次のように述べています。
「各ROM、特にスーパーファミコンタイトルの再現度については、『処理落ちも含めた完全再現』を目指すというより、全体として遊びやすさを優先する方向で調整しています。また、収録ROMは基本的にバグフィックスが行われた最終版を使用しているため、いわゆるRTAでよく使われるバージョンとは異なります。」 ——Game*Sparkより
この方針により、本作で使用されるROMは、バグを利用したテクニックが前提となるRTAプレイヤーが実機で使用するバージョンとは性質が異なることになります。上野氏はこの点について「RTAは実機で遊んでこそ、という側面もある」とし、コレクション版と実機それぞれの「役割分担・共存」に言及しています。
巻き戻し・ターボ・連射——”今の時代の遊び方”を支える機能群
移植のコンセプトについて上野氏は、オリジナル版を改めて遊び直した際に「当時の自分はよくこれをクリアできたな」と感じる場面が多かったと振り返っています。
「そこで今作では、巻き戻し機能やクイックセーブ・ロードを前提とした”今の時代のゴエモンの遊び方”をまず実現したいと考えました。当時だからこそ挑戦できた難易度やボリュームがあったと思いますが、それをそのまま今のプレイヤーに求めるのは、当時のプレイヤー自身も年を重ねているので……(自分も含めて)。」 ——Game*Sparkより
KONAMI公式サイトでは「巻き戻し」「クイックセーブ/ロード」に加え、RPG作品など一部タイトル向けの「ターボ」機能や「連射」サポートが搭載機能として案内されています。上野氏によると、RPG作品である外伝1・2のターボ機能はエムツーに「どうしても入れてほしい」と要望した機能で、テンポが大きく改善されたとのことです。連射サポートについては、この機能のおかげで上野氏自身が初めて『がんばれゴエモン 黒船党の謎』をクリアできたというエピソードも語られています。
開発を担当するエムツーと上野氏は、2025年8月に発売された『グラディウス オリジン コレクション』でもプロデューサーと開発会社としてそれぞれ携わっています。
当初6作から13作へ——収録タイトル拡大の経緯と『もののけ道中』非収録の理由
収録タイトルの選定については、当初ファミコンの初代と2作目にスーパーファミコンの4作品を加えた計6作という構成だったことが明かされています。エムツーとの企画協議を進める中で、RPG作品の『外伝1・2』、『それ行けエビス丸』、ゲームボーイの『さらわれたエビス丸』、『星空士ダイナマイッツあらわる!!』が順次加わり、さらに『黒船党の謎』と『天狗党の逆襲』も追加されました。上野氏は「シリーズとしての幅や時代の流れをまとめて体験できる形にしたい」という思いで現在の13作というラインナップに至ったと説明しています。
一方、ゲームボーイの『がんばれゴエモン もののけ道中 飛び出せ鍋奉行!』は本コレクションに収録されていません。上野氏によると、同作はN64タイトル『ゴエモン もののけ双六』との連動要素があり、シリーズ作品ではあるものの今回は収録を見送ったとのことです。なお、他のN64タイトルの非収録理由については語られていません。
※本記事はGame*Sparkのインタビュー記事をもとに、関連情報を加えて再構成しています。



