【重要な訂正・更新】(2025年10月5日 16時01分更新)
本記事公開後、任天堂株式会社より「当社が生成AIに関連して日本政府に対して何らかの働きかけをしているような事実はありません」との公式声明が発表されました(15時00分頃)。
さらに、元となった浅野さとし議員も「ロビイングの事実はなく、私の投稿内容に誤情報が含まれていた」として自身の投稿を訂正されました(15時47分頃)。
本記事は浅野議員のX投稿のみに基づいて作成されており、任天堂への事前確認が不十分でした。読者の皆様に混乱を招いたことを深くお詫び申し上げます。
両者の声明に基づき、記事内容を修正いたします。
初出:2025年10月5日 7:23/第1回訂正:2025年10月5日 15:41(任天堂声明反映)/第2回訂正:16時01分(浅野議員訂正反映)
国民民主党所属の浅野さとし衆議院議員は2025年10月3日、自身のX投稿において、任天堂が生成AIの使用に関して日本政府に「ロビー活動」を行っていると投稿しました。しかし、任天堂が10月5日15時にこの指摘を明確に否定する公式声明を発表したことを受け、浅野議員も「ロビイングの事実はなく、私の投稿内容に誤情報が含まれていた」として自身の投稿を訂正されました。
任天堂の声明では、「当社が生成AIに関連して日本政府に対して何らかの働きかけをしているような事実はありません」と明確に否定。浅野議員は訂正投稿で「任天堂は知的財産保護の観点から生成AIのゲーム開発利用を避けているが、政府に対するロビー活動は行っていない。IP侵害に対しては、AIの有無にかかわらず適切な対応を取る方針である」と事実関係を整理し直しています。
補足:ロビー活動とは?
注:本件については、任天堂が政府への働きかけ自体を否定しています。以下は一般的な説明です。
ロビー活動(lobbying)とは、企業や団体が政府や議員に対し、政策や法律の策定に影響を与えるために意見を伝えたり、情報提供を行ったりする活動を指します。生成AIを巡る議論では、知的財産の保護や法規制のあり方について、企業が自社の立場や課題を政府に説明するケースが見られます。
生成AIをめぐる法的な争い
生成AIの普及に伴い、著作権や知的財産の保護が国内外で議論されています。以下は、関連する報道事例です。
- 日本国内:2025年に読売新聞社が、生成AIサービス「Perplexity AI」を運営する企業に対し、記事の無断使用を理由に約21億7000万円の損害賠償を求める訴訟を提起したと報じられています。また、日本経済新聞社や朝日新聞社も同様に生成AI関連の訴訟を提起しているとされています(出典:Yahoo!ニュース)。
- 海外:米国では、ニューヨーク・タイムズがOpenAIを、Getty ImagesがStability AIを著作権侵害で訴えた事例が報じられています。これらの訴訟は、AIが学習に使用したデータの著作権を巡る問題に焦点を当てています(出典:日経 / ロイター)。
これらの事例は、生成AIが既存のコンテンツを利用する際の法的課題を示しています。ただし、訴訟の詳細や結果については、引き続き裁判所の判断が待たれる状況です。
日本政府と企業の対応
日本政府は、生成AIの適切な利用を促進するため、経済産業省が「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を公開しました。このガイドブックでは、企業に対し、AI生成物が既存の著作物に類似していないかを確認するよう推奨しています。
企業においても、生成AIの利用に関する独自の取り組みが見られます。たとえば、DeNAは自社データを活用したAIシステムの構築を進め、データガバナンスを強化することで、安心・安全なAI活用を目指していると報じられています(出典:Yahoo!ニュース)。
任天堂の知的財産保護への姿勢
任天堂は長年にわたり自社の知的財産を厳格に管理してきた企業として知られています。今回の一連の経緯を通じて、同社の知的財産保護に対する基本的な姿勢が改めて明確になりました。
任天堂の公式声明によると、生成AIに関する政府への働きかけは行っていないものの、「生成AIの活用の有無にかかわらず、当社のIPを侵害していると判断したものについては、適切な対応をとる方針」としています。
この任天堂の姿勢は、浅野議員の訂正投稿で示された「任天堂は知的財産保護の観点から生成AIのゲーム開発利用を避けているが、政府に対するロビー活動は行っていない。IP侵害に対しては、AIの有無にかかわらず適切な対応を取る方針である」という内容と完全に一致しており、両者の見解に相違がないことが確認されています。
経緯(時系列)
今回の一連の経緯を時系列で整理すると以下の通りです。
- 2025年10月3日 21:10 浅野議員がXで任天堂の「ロビー活動」について投稿
- 2025年10月5日 7:23 本記事を初出(浅野議員の投稿を基に作成)
- 2025年10月5日 15:00 任天堂が公式Xアカウントで「ロビー活動」を否定する声明を投稿
- 2025年10月5日 15:41 本記事を第1回訂正(任天堂の否定声明を反映)
- 2025年10月5日 15:47 浅野議員が自身の投稿に「誤情報が含まれていた」として訂正投稿
- 2025年10月5日 16:01 本記事を第2回訂正(浅野議員の訂正投稿を反映)
関連するXポスト(時系列順)
- 浅野議員の最初の投稿
昨日の私の最新の生成AIに関する投稿に対して、皆さんのコメントやご意見ありがとうございます。
— 浅野さとし🌿衆議院議員🌿国民民主党🌿茨城5区(日立市・高萩市・北茨城市・東海村) (@Asano__Satoshi) October 3, 2025
生成AIの利便性を認めつつ、クリエイターの権利保護が重要だと改めて実感しました。私の投稿が議論を呼んだことを、真摯に受け止めさせて頂きました。…
2. 任天堂の否定声明
当社が生成AIに関連して日本政府に対して何らかの働きかけをしているような事実はありません。当社は生成AIの活用の有無にかかわらず、当社のIPを侵害していると判断したものについては、適切な対応をとる方針としております。
— 任天堂株式会社(企業広報・IR) (@NintendoCoLtd) October 5, 2025
3. 浅野議員の訂正投稿
前日の私の投稿内容の一部で、民間企業によるIP保護に関するロビイングについて触れた部分があり、その後、該当企業から正確な情報が出されました。結論として、ロビイングの事実はなく、私の投稿内容に誤情報が含まれていた事が分かりましたので訂正させていただきます。… https://t.co/x1oJEq939O
— 浅野さとし🌿衆議院議員🌿国民民主党🌿茨城5区(日立市・高萩市・北茨城市・東海村) (@Asano__Satoshi) October 5, 2025
出典:




