CD PROJEKT RED(CDPR)の共同創業者マーチン・イウィンスキ氏と共同CEOアダム・バドウスキ氏が、公式ポッドキャスト「AnsweRED」で今後の開発方針について語りました。彼らは、過去の試行錯誤を経て、やはり自分たちの強みである「AAAオープンワールドRPG」に集中すべきだと再認識したと説明しています。本記事では、その発言の背景と意図、さらにGamesIndustry.bizの補足報道も交えて、CDPRが示す戦略の方向性を詳しくご紹介します。
自分たちの得意分野に立ち返るCDPR
試したけれど、うまくいかなかった
イウィンスキ氏は、「やってみたけれど結果は伴わなかった」と過去の挑戦を振り返っています。
「やりたいことはたくさんあるけれど、全部に手を出すわけにはいかない。自分たちの得意なことに集中して、そこに全力を注ぐ必要がある」と語り、スタジオとしての方向性を見直したことを明かしました。
フォーカスは“AAAのオープンワールドRPG”
バドウスキ氏も、「我々の戦略は、AAA規模でナラティブ重視のオープンワールドRPGを作ること。これがCDPRのニッチであり、注力すべき場所なんだ」とコメント。
他ジャンルに目移りせず、自社の強みをしっかり活かしていく姿勢を打ち出しています。
なぜ今、「一点集中」に切り替えるのか
魅力的なアイデアも、現実には厳しい
イウィンスキ氏は、「他のスタジオのクールな試みに惹かれることもある」としながらも、「それを自分たちのクオリティで提供できるとは限らない」と現実的な評価を述べています。
バドウスキ氏も、「最初の興奮は大きいけど、長期的に見ればそれだけでは続かない」と語り、慎重な姿勢がうかがえます。
「一度に1本」スタイルの復活(追加情報)
CDPRは近年、「一度に1つの大型プロジェクトに集中する」というスタイルに再び舵を切っています。この背景には、『Cyberpunk 2077』の初期トラブルや、複数プロジェクトを同時に動かす難しさへの反省があるとされています。この方針については、GamesIndustry.bizの記事でも以下のように紹介されています。
“Our strategy is to make one big game at a time.”
私たちは、常に1本の大作ゲームに集中して開発するという戦略をとっています。
(ソース:GamesIndustry.biz)
次の挑戦は『Cyberpunk 2』で
「Project Orion」、プリプロダクションに突入
CDPRは2025年6月、次なるサイバーパンク作品『Cyberpunk 2』(コードネーム:Project Orion)がコンセプトフェーズを終え、プリプロダクションに進んだことを発表しました。
これこそが、彼らが掲げる「AAAナラティブRPG」戦略を体現するプロジェクトになると見られています。
『ウィッチャー』新作も並行進行中(追加情報)
一方で、『The Witcher』シリーズの新作(コードネーム:Polaris)も別チームによって開発が進行中です。
プロジェクトごとにチームを分けることで、「一度に1本集中」の開発哲学を保ちつつ、複数のフランチャイズ展開にも対応しているのです。
この開発体制については、同社が公式に発表している戦略資料でも明示されています。(
ソース:CD Projekt 戦略資料(PDF))
情報元:VGC




