『ステラーブレイド』作曲家Benicx(Hyunmin Cho)氏が退社、Shift Upは次回作へ作曲家含む大規模採用

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韓国の開発会社Shift Upに所属する作曲家Benicx(Hyunmin Cho)氏が、2025年11月30日に退社を表明しました。PS5/PC向け『Stellar Blade』を中心に、スマートフォン向け『勝利の女神:NIKKE』などにも楽曲を提供してきた作曲家です。一方、Shift Upは『Stellar Blade』次回作に向け、作曲家を含む12職種の募集を開始しています。

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Benicx氏がX上で退社を報告

韓国の開発会社Shift Upに所属する作曲家、Benicx(Hyunmin Cho)氏が2025年11月30日、自身のX(旧Twitter)で同社からの退社を報告しました。投稿には次のような言葉が綴られています。

「今週を最後に、Shift Upの作曲家としての生活に区切りをつけることになりました。この間、本当に多くの成長と達成感を得ることができました。最高のチームメンバーと一緒に音楽を作れたことに感謝しています」

2024年8月30日には、同じくShift Up所属の作曲家だったseibin氏も退社を自身のXで報告しています。いずれも『Destiny Child』や『NIKKE』、『Stellar Blade』の楽曲を手掛けてきた作曲家であり、この1年余りのあいだに複数の作曲家が同社を離れたことになります。

Benicx氏は『Stellar Blade』のサウンドトラックに複数の楽曲でクレジットされているほか、『勝利の女神:NIKKE』(以下、NIKKE)でもイベント用BGMなどを担当してきました。NIKKEではMemories Tellerイベントのテーマ曲「Everglow」や、エヴァンゲリオンコラボ『You Can (Not) Evade』向けBGM「nouvelle sortie」など、いくつかのトラックで作曲者として名前が確認できます。

Benicx(Hunmin Cho)氏とSeibin氏が共に手掛けた楽曲のひとつ

Shift Upは次回作へ向け大規模採用を開始

Benicx氏の退社報告と前後して、SHIFT UPの新たな動きも明らかになっています。2025年11月21日に公開されたSHIFT UP公式サイトのニュースリリースでは、同社が大規模な公開採用を行うことが告知されました。

当サイトでも既報のとおり、この採用は『Stellar Blade』の次回作(next work)に向けたものです。募集職種は全12種類で、その中には「作曲家(Composer)」も含まれており、3Dアーティストやレベルデザイナー、シナリオライターなどと並んで音楽面の担当者も募集されています。

募集要項では、「Stellar Bladeの次回作にあたるマルチプラットフォーム向けアクションゲーム」を開発することが明記されており、コンソールやPCを含むプラットフォーム展開を視野に入れたAAA級タイトルとして進められていることがうかがえます。作曲家を含む複数職種を同時に募集していることから、サウンドを含む開発体制全体を強化していく狙いがあると受け取れます。

分業体制が支える楽曲制作の基盤

今後の楽曲クオリティへの影響を考えるにあたっては、これまでの制作体制を確認しておく必要があります。Benicx氏はそのチームの一員として特定の楽曲を担当しており、クレジットを見る限り、サウンド全体が一人の作曲家に依存する構造ではなく、複数名の作曲家が役割を分担する体制になっています。

また、『Stellar Blade』のサウンドトラックは、SHIFT UPの作曲家陣に加え、日本の音楽制作会社MONACAや外部コンポーザーが多数参加する形で制作されています。公式クレジットでは、Hyunmin Cho氏やseibin氏らSHIFT UP側の作曲家と、井上馨太氏(MONACA)ら外部スタジオの作曲家の名前が併記されており、社内外の複数クリエイターが連携する体制であることが分かります。

こうした体制が維持されるかどうかは今後の動向次第ですが、少なくとも現時点のクレジットからは、特定の一人がサウンド全体を単独で担っている構図ではないことが読み取れます。そのため、一部メンバーの退社が直ちにサウンドクオリティの低下に結びつくとまでは言い切れず、SHIFT UPが次回作に向けて作曲家を含む人員を新たに募集していることも踏まえると、チームとしての体制を継続・強化していく可能性が高いと考えられます。

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