2026年2月5日にPlayStation 5、Xbox Series X/S、Switch 2、Switch、PCで発売が予定されている『ドラゴンクエストVII リイマジンド』は、DQ7シリーズで初めてキャラクターボイスに対応します。このボイス対応は、単にキャラクターに声が付くだけでなく、物語のシナリオ執筆そのものに大きな変化をもたらしたことが、リードシナリオライターのたかぎさやか氏(※漢字表記不明)へのインタビューで明らかになりました。
『ドラクエ7 リイマジンド』ボイス追加がシナリオに与えた影響
『ドラゴンクエストVII』は、原作である初代PlayStation版、そしてニンテンドー3DS向けリメイク版において、いずれもキャラクターボイスは採用されていませんでした。『ドラゴンクエストVII リイマジンド』では、DQ7シリーズで初めて主要キャラクターたちに音声が吹き込まれることになり、物語体験に新たな要素が加わることになります。リードシナリオライターを務めるたかぎさやか氏によると、このキャラクターボイスの追加が決定したことで、物語の書き方へのアプローチそのものが大きく変更されたと語っています。
「よりリアルに、より現代的に」進化した対話表現
たかぎ氏は、ボイスがない旧作のテキストベースでの表現とは異なり、『ドラゴンクエストVII リイマジンド』では、対話の言語を「よりリアルで、現代の視聴者にとってよりモダン」なものにする必要があったと説明しています。特に口語表現は、キャラクターそれぞれの個性を際立たせ、自然な会話の流れを生み出す上で非常に重要な要素として、シナリオ執筆において重視されたとのこと。たかぎ氏の意図としては、プレイヤーがより感情移入しやすく、物語の世界に没入できるような対話を提供することを狙っているようです。
日本語版と英語版で異なるローカライズアプローチ
『ドラゴンクエストVII リイマジンド』では、日本語版と英語版で、キャラクターのボイスにおけるローカライズのアプローチが異なっている点も注目されます。たかぎ氏は、自身の担当が日本語版の執筆である一方で、英語版は別のチームが手掛けていることに言及しており、その結果として各言語版での表現に独自の解釈が加えられていることが示唆されています。
具体的な例として、パーティーメンバーのメルビンが挙げられます。プロデューサーの市川毅氏は、メルビンの日本語版と英語版における話し方の違いを強調しました。英語版では中世の騎士らしい口調ですが、日本語版では武士のような口調で話します。この武士のような口調は、オリジナル版からメルビンの特徴として親しまれてきました。

また、裕福な人物であるブルジオの台詞も、英語版ではイタリア語を混ぜた多文化的な表現が用いられているのに対し、日本語版ではキャラクターの傲慢な性格を反映した台詞回しが重視されているとのことです。これらの違いは、各国語版それぞれの文化圏のプレイヤーに合わせた、細やかなローカライズが施されていることを示唆しています。
各島の「方言」で世界観を深く表現
たかぎ氏はまた、『ドラゴンクエストVII』の世界が多くの異なる島々で構成されており、それぞれの島に独自の文化と個性があることを強調しました。そのため、各島の住民の台詞が、その島の独自性や個性を反映した「方言」のような表現を用いることが、物語において非常に重要であると考えているとのことです。ボイスが追加されたことで、こうした「方言」による表現がより豊かになり、各地域の文化や歴史がより鮮やかに描写されることで、プレイヤーは広大な世界観を深く体験することが期待されます。
『ドラクエ7 リイマジンド』は2026年2月5日発売
DQ7として初のボイス対応により、シナリオ執筆のアプローチからキャラクターの対話表現、そしてローカライズ戦略に至るまで、様々な変化と進化を遂げる『ドラゴンクエストVII リイマジンド』は、2026年2月5日に発売される予定です。対応プラットフォームはPlayStation 5、Xbox Series X/S、Nintendo Switch 2 / Switch、そしてPCと多岐にわたります。新たな息吹が吹き込まれた『ドラクエVII』の世界の登場が待たれます。




