Larian StudiosのCEO、Swen Vinckeが、次回作DivinityでのAI使用批判に対し声明を出しました。「多くのことが正しく伝わっていない」と述べています。年末休暇後にはAMA(質疑応答イベント)を開催し、開発プロセスについて質問に答える予定です。
AI使用批判から1週間、CEOが声明
Larianは先週、次回作RPG『Divinity』を発表しました。
しかしその直後、Bloombergへのインタビューを受けて開発プロセスでの生成AI活用が議論となり、ファンや他の開発者からSNSなどで批判を受けることになりました。
批判を受けてVinckeは当初、強い言葉で否定していました。
「Holy f**k、俺たちはAIを推進してるわけでも、コンセプトアーティストをAIに置き換えてるわけでもない」
スタジオはアーティストを減らすどころか増員しているとも説明しています。
そして発表から1週間が経った12月18日、VinckeはTwitterで改めて声明を出しました。「Divinityを発表してから1週間、多くのことが正しく伝わっていない」と述べています。
併せて、年末休暇後に複数部門の代表者が参加するAMAを開催すると告知。「Divinityと開発プロセスについて質問に答える」としています。日付は未定で、新年に改めて発表される予定です。
過去にも同様の発言。一貫したスタンスか
今回の「正しく伝わっていない」という主張ですが、VinckeがAIツールの活用について語るのは初めてではありません。今年に入ってからのGameSpotのインタビューでも、Larianは機械学習ツールを使って「誰もやりたがらないタスク」を自動化していると発言していました。
ソースのGameSpot記事は「VinckeとLarianのAIに対するポジションは驚くべきことではない」と指摘し、今年の別インタビューでの発言を引用しています。
ゲーム本編にAIは入れない。Larianの線引き
では、LarianはAIをどのように使っているのでしょうか。
VinckeはBloombergに対し、ゲーム本編にはAI生成物を入れないと明言しています。「すべて人間の俳優が演じ、すべて自分たちで書いている」とのことです。
一方、開発プロセスではプレースホルダーテキスト(仮のテキスト)の挿入やコンセプトアートの生成にAIを活用しています。ただし、ゲーム本編には含まれません。
また、Vinckeは新技術を「評価しないのは無責任」としつつも、「自分たちらしさに合わない」ものは変更すると述べています。
AMAの詳しい日程は、新年に発表される予定です。




