20周年を迎えた『ICO』開発初期映像が公開。開発陣が暗中模索から脱する突破口となった貴重な映像

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今から20年前の2001年12月に発売された名作アクションアドベンチャー『ICO』の開発初期映像が公開されました。

この映像は、開発チームと作品イメージを共有することを目的に1998年頃に制作されたもの。上田文人氏を含むスタッフ全員が、『ICO』がいったいどのようなゲームになるのかが見えず暗中模索していた時、この映像がブレイクスルーになったとのこと。当時の雰囲気を感じられるよう、走査線やノイズなど、映像やサウンドの不備、デバッグ表示などはあえてそのまま残されています。

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『ICO』開発初期映像

映像のおもな特徴

・CGと初代プレイステーションの映像を組み合わせたもの
・制作環境はモーションはSoftImage、モデリングはLightwave3D
・ヨルダのイメージが製品版とは異なる
・イコのツノの有無が異なる

楽曲について

当時(1990年後半)は、ゲームに対して専用音楽ではなくポピュラーミュージック、しかも既存の楽曲を使用するという試み自体が珍しい時代でした。たまたま『ICO』のディレクションとゲームデザインを務める上田文人のデスクにあったCDから楽曲を選んでいます。
ターニングポイントになった楽曲が2曲あり、この映像ではMomusの『Summer Holiday 1999』(1999年の夏休み)を使用しています。もう1曲はサイモン&ガーファンクルの『スカボロ・フェアー』で、初代プレイステーションからプレイステーション2に開発移行後、最初のプレゼン用
映像に使用していました。どちらも開発中の映像にとてもマッチし、自分たちの作っているものに手応えを感じさせてくれた思い出深い楽曲です。
そして、製品版では幸運にも大島ミチルさんに楽曲を担当していただけることになり、多くの名曲を生み出していただきました。なかでも、『ICO-You were there』は、『ICO』を形作ってくれたかけがえのない楽曲です。

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