SHIFT UPキム氏、韓国ゲーム業界はいま「岐路」―― 多様化と“信頼されるゲーム”の重要性語る

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『勝利の女神:NIKKE』や『Stellar Blade』で知られるSHIFT UPの創業者兼CEO、キム・ヒョンテ氏が、4Gamer.netのインタビューで韓国ゲーム業界の現状について語った。キム氏の認識は明快だ。業界はいま、“いいスパイラルに入れるか入れないかの岐路”に立たされているという。

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流行をなぞる構造が生む行き詰まり

韓国のゲーム業界には、一つ流行が生まれるとインディーから大手まで同じジャンルやスタイルのタイトルが大量に続く傾向がある。キム氏によれば、その背景には、完全新規に挑戦して失敗した際のリスクの大きさがある。そうした事情から、ゲーム性だけでなく収益化の仕組みまで、韓国内向けの成功パターンをなぞることが多かったようだ。

その結果、海外で売上を立てにくい作品が多かったと、キム氏は振り返る。一方で最近は、そうした状況を打破しようとする動きも出てきているという。キム氏が韓国ゲーム業界はいま「岐路に立っている」と語った背景には、こうした変化がある。

韓国コンテンツ振興院の『2025大韓民国ゲーム白書』では、2024年のモバイルゲーム売上構成比が59%、コンソールゲーム輸出額は前年比15.1%増だった。キム氏の発言を直接裏づける数字とまでは言えないが、韓国ゲーム産業の構成変化をうかがわせる参考材料ではある。

加えて、キム氏が韓国ゲーム業界の厳しさを語るうえで挙げたのが、中国ゲームの存在だ。韓国のユーザーはゲームの国籍を問わず、純粋に一番面白い作品を選んでいるという。ライブサービスやサブカルチャー、2Dゲームの分野で、中国勢の競争力は非常に高いとキム氏は語る。

ユーザーから信頼されるゲームを作ること

なお、キム氏は別の場で、SHIFT UPは1タイトルに約150人を投じる一方、中国では1000〜2000人規模の体制もあると述べている。そうした開発規模の差も視野に入れているのか、今回の4Gamer.netのインタビューでは、比較的小さなチームでもクオリティの高いゲームを作れる開発力やシステムを持つ会社こそ、グローバルで競争力を持てるようになると語った。

そして、その先でキム氏が最も大事なこととして挙げたのが、ユーザーとの信頼関係だ。

「最も大事なことは,ユーザーから信頼されるゲームを作ることです」 —— キム・ヒョンテ氏、SHIFT UP 創業者兼CEO / 4Gamer.netより

キム氏は、小規模でも高品質なゲームを生み出せる開発力やシステム、多様なジャンルへの取り組み、そしてユーザーから信頼されるゲーム作りの重要性を強調した。韓国ゲーム業界が次の段階へ進めるかどうかは、そうした条件を備えられるかどうかに左右される。今回の発言が示しているのは、過去の成功パターンを繰り返すだけではなく、ユーザーに選ばれ、信頼される作品を積み重ねていけるかが問われているということだ。

※本記事は4Gamer.netの報道をもとに、関連情報を加えて再構成しています。

出典
4Gamer.net:「Stellar Blade」続編や「NIKKE」,新作プロジェクトを開発中のSHIFT UP本社を訪問。ゲームは”お尻で作るもの”――キム・ヒョンテ氏とちょっとだけ雑談もしてきた
Digital Today:韓国ゲーム大手、コンソールに軸足 輸出15.1%増

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