『ファイナルファンタジーXV』オープンワールド採用はスタッフからの猛反対にあっていた「スクエニでは無理」「スカスカになる」「クオリティで負ける」

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スクウェア・エニックスより9月30日に発売が予定されているPS4/XboxOne用ソフト『ファイナルファンタジーXV』。本作は、シリーズ初のオープンワールドを採用しており、いちいちロードを挟むことなくシームレスに広大な世界を冒険できることがひとつの大きな魅力となっています。

オープンワールドを採用した理由について田畑ディレクターは、『FFXV』が世界を旅するゲームであることに加えて、タイミング的にもオープンワールドじゃないと海外のRPGファンからは「なぜオープンワールドRPGじゃないのか」と思われてしまうと説明。また『FFXV』によって、かつてFFがRPGの最先端だったあの頃へ戻ることを目指すという意味でも、オープンワールドは分かりやすい近代化であると述べ「それぐらい変化がなければ[Skyrimと勝負します]と言っても説得力がない」としています。

さて、そんな『FFXV』という作品を支える非常に重要な要素の“オープンワールド”ですが、同技術の採用にあたってエンジニアを中心としたスタッフから猛反対にあっていたことが明らかとなりました。4Gamer.netのインタビューで田畑氏が語っています。

オープンワールド採用について議論したのは2013年のE3でFFXVを発表した数カ月後、ちょうどLuminous Studioチームと合流したタイミングだったそうなのですが、その時点では「スクウェア・エニックスのノウハウでは、オープンワールドは無理だ」と、主に外国人のエンジニアたちが頑として聞き入れなかったとのこと。これについて田畑氏は「それだけ世界中から技術力が低いと思われていた。FFXIIIがリニアな作りだったことで[オープンワールドのAAAタイトルを作る技術はない]と。」と振り返ります。

また、多くのスタッフが「オープンワールドにしたらクオリティで負ける」や「(十分な)コンテンツが乗らない」など、オープンワールドという技術への挑戦に大きな不安を抱えていたそうです。では、不安が先行して尻込みするスタッフたちを田畑氏はどのようにして説得したのか。それは「もし失敗したなら、それで構わない」「負けてもいい」「スカスカでもいい」と告げ、スタッフたちが「もしダメでも田畑の責任だ」と気を楽に持って作業できるようにするという方法でした。これによって、環境を整え、シームレスな世界を動的に管理できるようにまでなったと田畑氏は話します。そして、いざオープンワールドの基礎が完成すると、「スカスカでもいい」と言われていたはずのスタッフたちが、コンテンツを充実させるべく躍起になりはじめたのだそうです。

4Gamer:
 それにしても,「失敗してもいい」とは,ずいぶん思い切りましたね。

田畑氏:
 そう言わないと,皆が自信を持って取り組めなかったからです。それで「もしダメでも田畑の責任だ」と気を楽にしてもらって,環境を整え,シームレスな世界を動的に管理できるまでになりました。でも結局,皆フィールドがスカスカなのは嫌だから……。

野末氏:
 頑張っちゃうんですよね(笑)。

田畑氏:
 「スカスカでもいいって言ったじゃん」とか言うと,「そんなの嫌ですよ」と(笑)。

4Gamer:
 やればできるのに,反対していたわけですか。

田畑氏:
 技術的にオープンワールドにすること自体が,本当に大きな挑戦ですから。ローディングシステムも,マップの設計も,既存の方法とは全然違うんですよね。僕も最初は「オープンワールドのマップって,こうやって作るのか」という感じでした。そんな状態ですから「グランド・セフト・オート」や「レッド・デッド・リデンプション」を見たら,普通は「いやオレらには無理だ」となってしまうんです。

4Gamer:
 確かにその2タイトルはすごいゲームですが……。

田畑氏:
 まあ僕も気持ちは分かります。ともあれ,そこを乗り越えて,技術的にもマップ設計ができるようになり,完全なオープンワールドではないんですけれども,シームレスな世界で自由な体験ができるというところにたどり着けました。そこまで到達したときは,本当に嬉しかったですね。

ちなみに田畑氏は、「スカスカでいい」と言った手前「完成できればそれでいい」という気持ちも半分あったと明かし、次のように続けています。

 ただ,選択する技術と,コンテンツの完成度は別だということはチーム全体で共有したいと思っていました。いい例はないかと探していたら,「ワンダと巨像」があったので,それを見せたら皆も理解してくれたようです。もちろんこれは,「ワンダと巨像」をバカにしているわけではないです。尊敬しているからこそ,例に使わせてもらいました。

 目的地に向かって移動するだけで世界が感じられるんですよね。皆もあらためて「ワンダと巨像」の魅力を再確認しました。
 あと,「ゼルダの伝説 時のオカリナ」も,世界が感じられるゲームですね。今のゲームと比較すれば,決して豊富なコンテンツではありませんでしたが,それでも馬に乗ってシームレスで生きた世界を駆け回ってるだけで夢中になれました。

関連リンク
 ・4Gamer.net

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