『バイオ レクイエム』各機種でどう違う? PS5 ProからXbox Series Sまで——Digital Foundryが画質・性能を徹底検証

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技術分析メディアDigital Foundryが、『バイオハザード レクイエム』の各コンソール版を検証しました。PS5 Pro版はレイトレーシング対応の画質モードで、他の全機種を大幅に上回る描画品質を実現しているとのことです。同モードでは約1080p超の内部解像度から4K相当の見た目へ引き上げる技術が使われており、REエンジン史上最高の仕上がりになっていると評価されています。一方、Xbox Series S版では解像度が約720pにとどまるほか、髪を1本ずつ描画する技術も省略されるなど、機種ごとの差が明確に表れています。

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PS5 Pro版は2モード搭載——レイトレーシングの有無で大きな違い

Digital Foundryの検証によると、PS5 Pro版にはレイトレーシングのオン・オフで切り替わる2つのグラフィックモードが用意されています。レイトレーシングをオンにした画質モードでは、内部解像度が1080pをわずかに超える水準で描画されます。ここからテンポラルアップサンプリング(前後のフレーム情報を利用して解像度を引き上げる技術)によって4K相当の知覚解像度へ再構築されており、REエンジンのゲームとして過去最高の水準に達していると評価されています。

レイトレーシングをオフにした120Hzモード(目標120fps・変動あり)では、内部解像度自体はほぼ同じ1080p超ですが、画質モードで使われるテンポラルアップサンプリングとは異なる手法で拡大されています。Digital Foundryはこのモードで、AMDのFSR1(単一フレームの画像を用いる空間型アップスケーリング技術)が使用されている可能性を指摘しています。看板の文字が判読できなくなるほど画質が低下する場面もあるとのことです。レイトレーシングによる反射やGI(間接光の表現)も失われるため、Digital Foundryは画質を犠牲にして高フレームレートを得る選択肢だと位置づけています。

レイトレーシングONの画質モードでは、フレームレートがほぼ安定した60fpsを維持しています。完全なロックではないものの、冒頭の街路シーンなど一部の高負荷場面でわずかに60fpsを下回る程度だと報告されています。VRR(可変リフレッシュレート。映像のカクつきを抑える機能)にもネイティブ対応しており、対応テレビでは微小なフレーム落ちも吸収されます。

120Hzモードは目標の120fpsに対して変動が大きいものの、VRR対応テレビであれば快適に動作するとの分析です。なお、本作のディレクターである中西氏はPlayStation Blog Japanのインタビューで、PS5 Proの高フレームレートについて、60fpsに戻ると物足りなく感じるほどだと語っています。

PS5とXbox Series Xはほぼ同じ体験——レイトレーシングなしで安定60fps

Digital Foundryの分析によると、PS5版の映像品質はPS5 Proでレイトレーシングをオフにした120Hzモードと同等です。内部解像度は同じく1080p超で、空間アップスケーリング(過去フレームを用いず、主に現在フレームの画像情報から解像感を引き上げる手法)が使用されています。レイトレーシングによる反射やGIには対応しておらず、PS5 Proの画質モードでのみ描画される影の表現など一部に差はあるものの、事前計算されたライティングの品質が高く、依然として美しいゲームであると伝えられています。

Xbox Series X版はPS5版と同等の内容です。解像度、ビジュアル機能、フレームレートのいずれも一致しており、ストランドベースの髪表現(1本1本の毛を個別に描画する技術)も搭載されています。レイトレーシングには非対応ですが、60fpsでほぼ安定して動作するとの検証結果です。

Xbox Series Sは解像度約720p——髪の描画方式も変更

Xbox Series S版について、Digital Foundryは内部解像度が約720p前後であると報告しています。インベントリのアイテムショートカット表示では576pという数値も計測されています。他機種と同じ空間アップスケーラーが使用されていますが、もとの描画解像度が大幅に低いため映像のにじみやノイズが目立つ結果となっています。

さらに、Series S版ではストランドベースの髪表現が削除されています。代わりに簡易的なヘアメッシュ(板状のポリゴンにテクスチャを貼る従来方式)が使用されており、他機種と比べて髪の質感が大きく見劣りする結果となっています。同分析では、本作のアートがストランドヘアを前提に設計されているため、処理能力の低いハードウェア向けに代替表現を用意する必要があったのだろうと述べられています。

ただし、フレームレートは安定しており、アートワーク自体の出来映えは良好だとの補足もあります。大画面での表示にはぼやけが目立つものの、ゲームとしての体験は維持されているとのことです。Digital FoundryはSwitch 2版を別の動画で扱う予定としつつも、現時点の所感としてSeries S版の画質はSwitch 2版にも及ばないと言及しています。

全機種共通の到達点——キャラクターモデルとHDR改善

機種を問わず共通するビジュアルの到達点として、Digital Foundryはまずキャラクターモデルの品質を挙げています。「出荷済みのビデオゲームで見た中で最高のキャラクターモデルかもしれません」との評価で、衣服の縫い目、肌のサブサーフェススキャタリング(光が皮膚の内部で散乱する表現)、目の涙膜に至るまで細部の作り込みが徹底されているとのことです。CGI映画『バイオハザード:デスアイランド』のモデルと比較しても、リアルタイムで描画されるゲームモデルが遜色ない水準に達していると述べられています。

こうした品質を支える技術の一つが、ストランドベースの髪表現です。前作『バイオハザード RE:4』(2023年)でオプション設定(デフォルトOFF)として初めて導入されたこの機能は、本作では常時有効となりライティングとの統合も大幅に改善されています。RE:4では髪がシーンに自然になじまない場面があったが、本作ではその問題が解消されていると分析されています。

ディスプレイ出力の面でも改善が見られます。過去のシリーズ作品、特に『バイオハザード RE:2』で指摘されていたHDR(明暗の幅を広く表示する技術)のブラックレベル(黒の沈み具合)浮き上がり問題が解消されています。SDR・HDRの両モードで純粋な黒の出力が可能となり、有機ELディスプレイでの表示品質が向上しているとのことです。一方で、HDRのハイライト表現については「それほど印象的ではなかった」とも述べられており、HDR全体の評価としては改善と留保の両面がある内容です。

※本記事はDigital Foundryの報道をもとに、関連情報を加えて再構成しています

出典

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