【2025年5月9日 更新】
この記事は、当初Gamereactorが報じた堀井雄二氏の『クロノ・トリガー』リメイクに関するインタビュー内容に基づき公開しましたが、その後のGamesparkによるスクウェア・エニックスへの取材により、当該発言は誤訳であり、堀井氏がそのような発言は一切していないという公式回答が得られたため、内容を追記・修正いたしました。
以下に、Gamesparkが報じたスクウェア・エニックスの公式見解を追記しています。以前の情報とは異なる点があることをご了承ください。混乱を招いた可能性があることお詫び申し上げます。
堀井雄二氏がナポリComiconにて、『クロノ・トリガー』リメイクの可能性について「考え始めている」と明言しました。
「翻訳の誤解」疑惑の真相──Gamereactorが現地で直接取材
2025年5月8日、Gamereactorは、ナポリで開催された「Comicon Napoli 2025」において行われた堀井雄二氏の独占インタビューを公開しました。
このイベントでは、堀井氏のパネル発言をめぐり一時的に混乱が発生しました。当初、堀井氏が『クロノ・トリガー』リメイクの開発に言及したと受け取られましたが、その後「翻訳による誤解」の可能性が指摘され、公式な意味合いは否定されたという経緯があります。
堀井雄二氏、注目の発言
しかし、Gamereactorは現地で実施したインタビューの中で、堀井氏は『クロノ・トリガー』リメイクの可能性について、以下のように語ったと報じています。
「はい、そうですね。長い時間が経ちました。はい、何かしたいと思っています。……『ドラゴンクエスト』でもHD-2Dリメイク版の『III』がすでに発売されており、『I・II』のリメイクも発表されています。『クロノ・トリガー』のリメイクについても多くのリクエストを受けており、私もそれを考え始めているところです」
報じられた内容から判断する限りでは、堀井氏が…自らも前向きに検討を始めていることが読み取れます。
【追記】スクウェア・エニックスからの公式回答:報道された発言は「誤訳」
しかし、この記事の公開後、ゲームメディアのGamesparkがスクウェア・エニックスに直接確認を取った結果、Gamereactorが報じたとされる堀井氏のリメイクに関する発言内容について、明確な否定の回答が得られたことが明らかになりました。
Gamesparkの報道(※参考:Gamespark記事「再び海外メディアが主張する『クロノ・トリガー』リメイク発言騒動、公式回答として「誤訳」。堀井雄二氏は「そういった発言を全くしていない」」)によると、スクウェア・エニックスからの回答は以下の通りです。
「『クロノ・トリガー』のリメイク版については誤訳となります。堀井さんは、そういった発言を全くされておりません」
この公式回答は、Gamereactorが報じた「考え始めている」という堀井氏のコメントが、スクウェア・エニックスの公式見解としては存在しない、あるいは正確な発言内容ではないことを示しています。当初のパネルでの誤訳騒動とは別に、単独インタビューでの発言とされる内容そのものも、公式には否定された形となります。
一連の報道を経て、現時点におけるスクウェア・エニックスからの公式情報は、「『クロノ・トリガー』のリメイクは発表されておらず、少なくとも堀井氏がComicon Napoliにおいてリメイクについて検討しているという趣旨の発言をした、という事実も確認されていない」という状況であることを示唆しています。
弊サイトで当初お伝えしたGamereactorの報道内容については、上記のスクウェア・エニックスからの公式回答をもって、その正確性が否定されたものと判断し、ここに追記いたしました。
最後に
『ドラゴンクエストIII』のHD-2Dリメイクが好評であったこと、そして『I・II』のHD-2Dリメイクも発表されていることから、スクウェア・エニックスとしてはこの路線を引き続き展開していく流れが見えます。そうした中で、『クロノ・トリガー』のリメイクを望むファンの声が大きいことも事実です。今回の騒動は、その注目の高さを改めて示す形となりましたが、現時点ではスクウェア・エニックスから『クロノ・トリガー』リメイクに関する公式発表や、堀井氏による検討の表明はない、というのが最新の状況です。
情報元:GAMEREACTOR