スクエニが注目する『Expedition 33』の成功 ──330万本売上が示すコマンド型RPGの新たな可能性

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スクウェア・エニックスの株主総会で、株主のゆず氏が「ドラクエ」「FF」の新作戦略について発言しました。話題の中心となったのは、今年大ヒットしたコマンド型RPG『Clair Obscur: Expedition 33』です。この作品は最初の33日間で330万本を売り上げ、Metacriticでも高い評価を獲得。スクウェア・エニックス側もこの成功を「把握している」と明言し、今後のコマンド型RPGの展開に大きな期待が寄せられています。

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330万本のヒット:コマンドバトルRPGの復権

『Clair Obscur: Expedition 33』は、ターン制バトルを現代風にアレンジして話題となりました。発売年の高評価ゲームの一つとして、世界中のRPGファンから支持を集めています。また、発売33日で330万本という売上は、コマンド型RPGに根強い需要があることを示しています。

特に注目すべきは、この成功がアクション要素に傾斜していた近年のRPG市場において達成されたという点です。多くの大手パブリッシャーがリアルタイムバトルシステムに注力する中、伝統的なコマンドバトルを現代的にアレンジした作品が、これほどまでの成果を上げたことは業界を驚かせました。

株主からの戦略的提言:コマンド型RPGへの回帰要望

開発長期化への懸念

スクウェア・エニックスの株主総会に参加したゆず氏は、開発が長引くとファンが離れてしまい、開発費もかさんでしまうと指摘しました。その上で、「ドラクエ」や「ファイナルファンタジー」のような看板タイトルを毎年リリースすることの重要性を強調。質を保ちつつ定期的にリリースすることの大切さを訴えました。

FF16からの方向転換提案

また、ゆず氏は新作の方向性として、コマンド型RPGでのリリースを要望しました。これは、『ファイナルファンタジー16』でアクション要素が大幅に強化されたことを受けての方向転換提案です。その根拠として挙げられたのが、まさに『Expedition 33』の成功事例でした。

330万本という実績を見れば、コマンド型RPGにまだまだ需要があることがわかります。この数字は、単なる懐古趣味ではなく、実際の市場ニーズに基づいた判断材料になっています。

スクエニの明確な回答:「原点」への再評価

成功事例の認識

株主からの提言に対し、スクウェア・エニックスは『Expedition 33』について具体的な言及を行いました。経営陣は、この作品の成功を「把握している」と明確に回答。会社側もこの成功を注視しており、市場の変化を感じ取っているようです。

330万本という売上数値を背景に持つ成功事例を会社側が認識していることは、今後の開発方針に影響を与えそうです。

「原点」としてのコマンド型RPG

会社側の回答で最も注目されたのは、コマンド型RPGに対する明確な位置づけでした。スクエニは、コマンド型RPGが「スクエニの原点、オリジン」であるという強い認識を示し、このジャンルを「大事にしている」と明言。今後も継続的にコマンド型RPGのゲームをユーザーに届けていく意向を表明しました。

この発言は、この発言は、長年のファンにとって心強いニュースでしょう。同時に、『Expedition 33』の商業的成功という具体的な数字に裏付けられた、現実的な判断とも言えます。

今後の展望:データが示す新たな可能性

『Expedition 33』の成功をスクウェア・エニックスが認識し、具体的な売上数値として330万本という実績を把握していることは、今後のコマンド型RPGの展開に良い影響を与える可能性があります。

批評・売上の両面で成功したこの作品は、スクエニがコマンド型RPGを現代に合わせて作り直すヒントになるかもしれません。

コマンド型RPGが見直されているいま、スクエニがどう伝統的なスタイルを現代風にアレンジするか。『Expedition 33』のような成功を自社でも実現できるか、今後の動向が気になります。

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