『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』でディレクターを務めた橋野桂氏が、『ペルソナ5』制作時の締め切りを振り返る中で、「自分が作った作品でも完成版はあまり遊んだことがないかもしれない」と語っている。
電ファミニコゲーマーが掲載した橋野氏、副島成記氏、目黒将司氏の鼎談で橋野氏が説明したところによると、ゲーム全体をつないで遊ぶ「通しプレイ」は大体3~4回。しかも1回目、2回目は「ほんとに目も当てられないようなバージョン」で、アニメは絵コンテしか入っておらず、キャラクターモデルもほとんど揃っていない。モーションもあまり動かない状態だという。
3回目、4回目になるとようやく「そこそこ遊べる」状態になり、橋野氏はそこで各スタッフへ修正を指示する。できれば4回目までプレイしてから「データフィックス(※ゲーム内容の修正を止め、以降は動作チェックを中心にする段階)」にしたいものの、開発中にさまざまな事故が起きれば3回目でフィックスする場合もあるという。
「結局最後は締め切りで、基本的には『時間で終わり』なんです」
橋野氏によると、データフィックスに入るとゲーム内容をもういじれず、動作チェックしかできない期間が半年ほどあるという。そこまで来てから作品を振り返ると反省ばかりが出てくるため、「傷つきたくないから、『データフィックス』後はもう次に移ることが多い」とも明かしている。
橋野氏は、自分がプレイしているのは「お客さんが遊ぶ完全に調整された状態」ではなく、それよりも「少し質の低い、バランスがまだ壊れているもの」だと説明する。
「だから僕は、自分が作った作品でも完成版はあまり遊んだことがないかもしれないです」






















