龍が如くスタジオ代表の横山昌義氏は、DIME(小学館)のインタビューで、シリーズのメインヒロインである澤村遥を途中から「女性版桐生」としてイメージして書いていたことを語りました。横山氏によると、桐生一馬は「夢を追いかけちゃいけない、こんなことやっちゃいけない」と抑圧されたキャラクターであり、遥にはその真逆の行動をさせていたといいます。同インタビューでは、2026年2月12日に発売された『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』(以下、『極3』)に「10年前には入っていない大オチ」を追加したことにも触れています。
遥=「女性版桐生」という設計——桐生の抑圧と対になるキャラクター
横山氏は、自身が女性キャラクターを作ることに苦手意識を持っていると率直に認めた上で、遥のキャラクター設計の背景をDIMEのインタビューで語っています。
「僕、女性キャラを作るのが苦手なんです。男がやることはイメージできるんですけど、女性は感情がわからない。なので、正直、途中から遥は、女性版桐生をイメージして書いています。桐生って、抑圧されているじゃないですか。夢を追いかけちゃいけない、こんなことやっちゃいけないと。遥には単にその真逆をやらせているんです。女性は本当わからない」 ——DIME(小学館)より
横山氏の説明によると、桐生一馬は極道としての生き方から夢や自由な行動を制限されるキャラクターとして描かれており、遥はその構造を反転させた存在として位置づけられています。
『極3』に追加された「大オチ」——横山氏「歴史が変わるぐらいのこと」
横山氏はインタビューの中で、『極3』のストーリーに大きな変更を加えたことにも言及しています。オリジナル版『龍が如く3』は2009年にPS3で発売された作品であり、横山氏はファミ通のインタビュー(2026年1月17日公開)で、同作以降の桐生について「パーソナルな部分が明らかになってきた」ことが魅力の核だと語っています。桐生が子育てなど身近なテーマに触れ始めた転機となった作品のリメイクとして、『極3』は2026年2月12日にPS5、PS4、Nintendo Switch 2、Xbox Series X|S、PC(Steam)で発売されました。
横山氏はこのリメイクにあたり、オリジナル版にはなかった「大オチ」を追加したと述べ、「これからの歴史が変わるぐらいのこと」としつつも「先のことは深くは考えていません」と語っています。具体的な変更内容はストーリーの核心に関わるため本記事では詳述を控えますが、同作の発売後、この改変はファンの間で議論を呼んでいます。
同作には『龍が如く3外伝 Dark Ties』も同時収録されており、横山氏はこれについて「本来なら1本の作品として販売していい商品です」と述べています。20周年という特別なタイミングでのファンへの感謝として収録したものの、「30周年とか来ない限りもうやらないと思います」と語っています。
出し惜しみしない制作哲学——続編を考えず1作に全力
こうした大胆な追加や同時収録の根底にあるのは、横山氏が一貫して語る制作姿勢です。DIMEのインタビューで横山氏は「僕らは、作品を作る時に続編のことは考えていません。1作1作に全力を注いだ結果、積み重なった20年なんです」と語っています。
「ユーザーが出してほしいと思うものは、ユーザーの想像の範囲内。つまり発想で負けているわけです。その上を行くところから持ってくることが売る側の責任。だから勿体ないからとっておこうというネタはないんです」 ——DIME(小学館)より
シリーズ累計販売本数が2770万本/DLを突破した『龍が如く』の20年は、こうした1作ごとの全力投入の積み重ねによるものだと横山氏は伝えています。
※本記事はDIME(小学館)掲載のインタビューをもとに、関連情報を加えて再構成しています。



