電ファミニコゲーマーが公開した『バイオハザード レクイエム』発売後インタビューで、ディレクターの中西晃史氏が、レオンのラクーンシティ再訪とラクーン警察署の扱いについて語っている。
本作では、廃墟と化したラクーンシティへレオンが戻ることが大きな柱として置かれている。一方で、ラクーン警察署については、物語の役割やテンポを踏まえ、本筋に詰め込みすぎない判断が取られていた。
レオンのラクーンシティ再訪という大きな柱
中西氏によれば、本作の構想の最初期にあったのは「レオンとラクーンシティ」だった。タイトルの『レクイエム』も、レオンにとっては置いてきてしまったものを「鎮魂する」という意味を持つ、と中西氏は話している。
年齢を重ねたレオンが、廃墟と化したラクーンシティへ戻る。本作では、この再訪が物語上の重要な軸になっている。
シリーズ1作目からのファンがアラフィフのレオンに自分を重ねたとインタビュアーが振り返ったのに対し、中西氏は、リアルで30年シリーズを追ってきたファンにとって、ラクーンシティはもっとも感慨深い場所だと応じている。
本筋に詰め込まず、サブ探索へ切り分けた中西氏の判断
ラクーン警察署について、インタビュアーは印象に残った場面を振り返っている。訪れたときに「きっとここから長い探索が始まるぞ」と身構えていたら、サクッと通り過ぎることになって驚いた。思い入れがあればあるほど作り込み過ぎてしまう場所のはず。そうインタビュアーが話したのに対し、中西氏はこう答えている。
「レクイエムの物語としての役割とテンポを踏まえて、多くの要素はサブ探索として切り分けました」
中西氏によれば、開発チームにとってもラクーンシティは思い入れのある場所で、放っておけば「あれもやろう、これもやろう」と要素が膨れ上がる場所だった。一方で、そこまで思い入れのないファンや、最近シリーズを始めた層もいる。両方を踏まえたうえで、多くの要素を本筋から外し、サブ探索の側に回したと説明している。
開発陣がラクーン警察署を軽く扱ったわけではない。中西氏は、本編のテンポを崩さない範囲で、思い入れのあるプレイヤーが探索できる余地を残したと説明している。
通り過ぎる人と、当時の要素を掘る人の両方を残す
切り分けた結果について、中西氏はこう続けている。
「思い入れのない人はただのステージとして通り過ぎることもできるし、気になった人は探索することで当時の要素を見つけられる。そのようなバランスに落ち着かせました」
本筋を進めたいプレイヤーは、ラクーン警察署を通過点として抜けられる。当時のラクーンシティを知るプレイヤーには、サブ探索の側に当時の要素が残されている。中西氏の話では、ラクーン警察署はどちらか一方の層だけに向けた場所ではなく、両方を受け止めるバランスで仕上げられた。
レオンのラクーンシティ再訪は本作の大きな柱だが、ラクーン警察署をどれだけ前面に出すかは、物語全体のテンポとの兼ね合いで調整された。中西氏の説明は、その判断を示すものになっている。



