電ファミニコゲーマーが、『バイオハザード レクイエム』の発売後インタビューを公開した。ディレクターの中西晃史氏は、本作にも開発中に消えた幻の「チャプター2」があったと明かしている。中西氏の発言では、その具体的な内容ではなく、意図したユーザー体験や飲み込みやすさに合わせて、作ったものでも削るという判断が語られている。
『レクイエム』にも開発中に消えた「チャプター2」が存在
中西氏は、過去に『バイオハザード7 レジデント イービル』にも開発中に消えた幻の「チャプター2」があったと話してきた。そのうえで、今回のインタビューでは『バイオハザード レクイエム』にも幻の「チャプター2」があったと明かしている。
ゲームの構成を固めていく過程では、シーンをもっと先に持っていく、思い切って削る、別の要素を足すといった取捨選択を激しく行うという。開発終盤で突然削るのではなく、初期の荒く作った段階で繰り返し修正することが多く、その過程でチャプターが丸ごと消えることもある。
今回のインタビューで、中西氏は幻のチャプター2の具体的な内容までは語っていない。明かされたのは、本作の構成作りの中で大きな組み替えがあり、完成版に入らなかったチャプターも存在したということだ。
削る基準は「意図したユーザー体験」になっているかどうか
一度作ったものを削る判断について、中西氏は文章や映像の編集に近いと話す。素材を並べ、意図したことが伝わるか、テンポや面白さはどうかを見ながら、余分なものがあれば削っていく。
削る基準として挙げたのは、「意図したユーザー体験になっているかどうか」。情報量が多いだけでも、ユーザーが受ける感覚は変わるという。
本作で重視した点としては、「いかにプレイヤーの感情を動かすか」も挙げられている。レオンとグレースというゲーム性の異なる主人公を採用したのは、プレイヤーの感情の揺れ幅を大きくできると確信したため。作りながら、より感情が動くと判断すれば、壊してやり直すことを何度も繰り返したという。
「ないほうが飲み込みやすい」なら、苦労して作ったものでも削る
中西氏は、『バイオハザード』に関わり始めたころに言われたこととして、「バイオは難しそうに見えて、普段まったくゲームしないカジュアル層でもわからないとダメ」という教えにも触れている。
ストーリーが複雑そうに見えても、雰囲気で伝わり、わかった感が得られること。開発側が心配して説明を足すほど、かえって分かりにくくなる場合があること。ゲームプレイでも、多くを詰め込むほど難解で不親切になりうること。こうした話の流れの中で、中西氏は、苦労して作ったものでも「ないほうが飲み込みやすい」と判断すれば、削ることを選ぶと述べている。
完成版に何を残し、何を外すかについて、中西氏は意図したユーザー体験、テンポ、面白さ、飲み込みやすさを見ながら判断すると話している。『レクイエム』でも、シーンの移動、削除、追加を重ねる中で、作ったものをそのまま残すのではなく、全体の飲み込みやすさに合わせて削る判断があった。



