カプコン、新作1200万本に対しリピート5300万本。『プラグマタ』『鬼武者』の裏で見える“8割超”の販売構造

Capcom_260513

カプコンが公開した2026年3月期の決算補足資料に、2027年3月期の販売本数計画が記されている。

次期のデジタルコンテンツ事業では、4月に発売された完全新規IP『プラグマタ』と、『鬼武者 Way of the Sword』の2026年発売予定が挙げられている。だが販売本数の内訳に目をやると、新作1200万本に対してリピート作は5300万本。合計6500万本のうち、リピート作が81.5%を占める計画になっている。

スポンサーリンク

新作とリピート、二本立てで挑む27年3月期

カプコンは2027年3月期のデジタルコンテンツ事業について、「新作投入およびリピート作のグローバルな販売拡大を通じ、増収増益を目指す」と説明している。売上計画は1522億円で6%増を見込む。

資料を開いてまず目を引くのは、やはり『プラグマタ』と『鬼武者 Way of the Sword』の名前だろう。前者は完全新規IPとして4月に発売され、後者は『鬼武者』シリーズ最新作として2026年発売予定とされている。

ただ、販売本数の数字を見ると、リピート作の見込みが5300万本まで積み上がっている。新作の計画本数は1200万本。新作タイトルの名前が並ぶ計画でありながら、販売本数の大きな比率は前期以前に発売されたタイトル群が占める形になっている。

前期実績が示した、“過去作が売れ続ける”カプコン

この比重は、前期の実績ともつながる。2026年3月期の年間販売本数は5907万本。うちリピート作は4946万本で、構成比は83.7%。資料には「年間販売本数・リピート販売本数ともに過去最高」と明記されている。

販売本数の上位タイトルを並べてみると、その厚みがよくわかる。新作『バイオハザード レクイエム』は26年3月期に691万本を記録したが、それに続くのは旧作群だ。『バイオハザード RE:4』が369万本、『バイオハザード ヴィレッジ』が362万本、『バイオハザード RE:3』が346万本、『バイオハザード RE:2』が291万本、『デビル メイ クライ 5』が271万本。資料側もこの動きを、「『バイオハザード』シリーズ、『デビル メイ クライ 5』を中心にリピート作が伸長」とまとめている。

注目すべきは、これらの過去作がいつ発売されたかだ。『バイオハザード RE:2』は2019年1月、『デビル メイ クライ 5』は2019年3月に発売されたタイトルだ。26年3月期時点でも、年間数百万本規模で動き続けている。同資料のロングセラー実績によれば、『バイオハザード RE:2』は累計1830万本、『デビル メイ クライ 5』は累計1290万本に到達している。

数字で見る、カプコンのリピート販売の地盤

決算補足資料には、リピート販売の厚みを支える周辺数字も並んでいる。

26年3月期の販売本数合計5907万本のうち、デジタル販売は5493万本、構成比は93.0%。パッケージは413万本で7.0%にとどまる。27年3月期計画では、デジタル販売が6200万本(95.4%)、パッケージは300万本(4.6%)まで動く見込みだ。

販売本数合計5907万本に対する構成比でみると、PC本数は3217万本で54.5%、コンソール本数は2276万本で38.5%。PC比率がコンソール比率を上回る構造になっている。

海外比率も大きい。26年3月期の海外本数は5313万本で、構成比は89.9%。販売タイトル数/国・地域数は253/244となっており、カプコンのコンシューマ販売が国内市場に閉じていないことも資料から分かる。年間100万本以上を販売した国・地域数は、2022年3月期の5から、2026年3月期には8に増えている。

カプコン自身も中長期戦略のなかで、CSリピート作を「長期販売の源泉」と位置づけ、デジタル販売推進やリピート作のグローバル展開強化を掲げている。

『プラグマタ』『鬼武者』と並ぶリピート販売の厚み

『プラグマタ』は、PS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、PC向けに2026年4月17日に発売された。日本国内・アジア地域のNintendo Switch 2版は2026年4月24日発売で、発売から16日間で販売本数200万本を突破している。『鬼武者 Way of the Sword』は、『鬼武者』シリーズ最新作となる剣戟アクション。こちらは2026年発売予定だ。

新作では、この2本の名前がまず目に入りやすい。一方で計画書には、リピート作5300万本という数字も並んでいる。

2027年3月期のデジタルコンテンツ事業は、新作投入とリピート作のグローバル販売拡大を通じ、販売本数の伸長を図る計画だ。『プラグマタ』『鬼武者 Way of the Sword』の動きと並走するように、過去作がどこまで積み上がるか。次の決算で、この5300万本がどう着地するかが見えてくる。

出典

タイトルとURLをコピーしました