『鉄拳』原田勝弘氏の新会社「VS Studio SNK」始動。盟友の米盛祐一氏も参加、まずは”対戦モノ”へ

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『鉄拳』シリーズで知られ、2025年末にバンダイナムコエンターテインメントを退職した原田勝弘氏が、新たなゲーム開発スタジオ「VS Studio SNK」を2026年5月1日に設立した。SNKは同スタジオに出資し、連結子会社としてSNKグループに迎え入れる予定だ。

代表取締役CEOを務める原田氏が、ファミ通.comのインタビューでまず挙げたのは、新作格闘ゲームではなく、より広い「人と”対戦”するゲーム」だった。具体的なタイトル名は伏せたまま、「それが格闘ゲームかはわかりませんが、まずは対戦モノを作りたい」と語っている。

VS Studio SNKの設立にあわせて、原田氏本人によるメッセージビデオも公開された。

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対戦モノ。でも格闘ゲームとは限らない

ファミ通.comのインタビューで今後どのようなゲームを開発したいかと問われ、原田氏は、格闘ゲームの印象が強い一方で、VRタイトルなどにも関わってきたと説明した。

そのうえで、アクションや人と対戦するゲームは外せないのではないかとし、「人と”対戦”するゲームを追求したい」と発言。続けて、「それが格闘ゲームかはわかりませんが、まずは対戦モノを作りたいと思っています」と語った。

サムスピ・龍虎の拳への関与は「未定」

インタビューでは、『サムライスピリッツ』や『龍虎の拳』の新作など、SNKの開発中タイトルに原田氏が関わる可能性についても質問が出ている。

原田氏は、個人的にはやってみたい気持ちがあるとしながらも、SNKのタイトルであるため好き勝手は言えないと説明。現時点で決まっていることはなく、隠しているわけでもないと述べた。

現在のゲーム開発は、スタートすると4〜5年かかるのが当たり前の時代だとも話している。1990年代のように気軽に「あれを作りたい」とは言えないという。

独立スタジオとして設立、サウジ系SNKグループの一員に

VS Studio SNKは、SNK内の部署ではない。原田氏はインタビューで、独立したスタジオであり、100%SNKの子会社でもないと説明している。

一方で、独立性を保った状態で、SNKの出資元であるサウジアラビアのElectronic Gaming Development Company(EGDC)を頂点とするSNKグループの一員になるという。SNK公式発表によれば、スタジオ名は商標出願中だ。

オフィスはSNK東京オフィスと同じ建物にあり、開発環境や技術交流などで協力していく可能性にも言及している。

CCOは元『鉄拳』ディレクターの米盛祐一氏。”VS”の由来は”Video game Soft”

VS Studio SNKには、CCOとして米盛祐一氏も参加している。米盛氏は『鉄拳TAG TOURNAMENT2』のディレクターを務め、『鉄拳7』までシリーズに関わってきた人物。原田氏とは1990年代からの付き合いだという。

スタジオ名の「VS」は、原田氏と米盛氏がかつて在籍していた「VS開発部」にルーツがある。原田氏によれば、こちらの「VS」は”ビデオゲームソフト(Video game Soft)”の略。「バーサス」と読まれることも見越したうえで、複数の意味を込めた名前だという。

90年代の作り方を、いま再構築する

ファミ通.com独自インタビューでは、VS Studio SNKで作るゲームについても話題が及んでいる。原田氏は、新作として王道ファンタジーRPGが出たら驚かれるという例を出しながら、人と対戦するゲームを作るべきだと説明。自身も対戦ゲームが好きであり、対戦ゲームにはまだ伸びしろがあるとも述べている。

90年代については、”いいゲーム”を作れば売れるピュアな時代だったと振り返った。一方で、現在は世界に届ける方法やプロモーションも必要で、いろいろな要素が重なってヒット作が生まれる難しい時代だとも話している。

ネットワーク時代の現代で、イチからゲームを作ってヒットさせる方法を、SNKとともに再構築していく考えも語られた。

原田氏が示したのは、「格闘ゲームの原田」という看板に乗りかかる姿勢ではなく、「対戦」を軸にしながら、ジャンルもタイトルもこれから選んでいくという慎重な構えだった。VS Studio SNKがその言葉をどんなゲームに落とし込むのかは、今後の発表を待つことになる。

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