2026年発売予定の『End of Abyss』は、『リトルナイトメア』に関わった開発者たちが現在所属するスタジオ、Section 9 Interactiveによって手がけられています。パブリッシングはEpic Gamesが担当します。まずは、先日開催されたイベント「Summer Game Fest 2025」で公開されたトレーラーをご覧ください。
本作は、ツインスティック操作、ソウルライクな死生観、メトロイドヴァニア的な探索を掛け合わせた意欲的なサバイバルホラー作品として注目されています。
Summer Game Festではプレイアブルデモが出展され、GamesRadarが約30分の試遊レポートを公開しました。この記事では、その内容をもとにゲームの特徴を紹介します。
ツインスティックの快適さと、リソース管理の緊張感
『End of Abyss』はトップダウン視点のツインスティックアクション。右スティックで照準を動かし、トリガーで発射する操作は手に馴染みやすく、反応も良好です。一方で、戦闘にはリソース管理の緊張感が伴います。
ショットガンなどの強力な武器は弾薬の消費が大きく、その補充にはクラフト素材が必要。さらに、セーブポイントを使うと敵が復活する仕組みもあり、弾薬の使いどころには常に気を配る必要があります。
多彩な敵と手応えのあるバトル
登場する敵は、鈍重なゾンビ風の敵から、身体に取りついて体力を奪う小型クリーチャー、予測しづらい動きをする手の形をした敵までさまざまです。こうした敵たちは、部屋の構造や弾薬の残量を考えずに進んでしまうと危険な存在になります。
慎重に立ち回ることで危機を乗り越えられるよう設計されており、探索と戦闘が自然に結びついているのが本作の特徴です。
スキャナーで支援される探索
探索を助けてくれるのがスキャン機能です。周囲にある重要なアイテムや仕掛けを可視化し、戦闘のヒントや隠し資源の場所を示してくれます。特定のアイテムでしか開けられない扉やギミックもスキャンで認識され、マップに自動でマークされるため、再訪時の手間も軽減されます。
メトロイドヴァニア構造に基づいたマップデザインは、アイテムの取得によって新たな道が開かれていくスタイル。マップの更新にはプレイヤーの操作が必要ですが、過剰な手間を感じさせない設計が施されています。
ボス戦が見せる「死」と「学習」のバランス
試遊の最後には、大型のボスとの戦闘が用意されていました。攻撃には溜めやリズムのずれがあり、タイミングを見極めて回避し、反撃することが重要になります。
初戦で倒されると、弾薬は戻ってこないため、再挑戦時には素材を使って再度準備を整える必要があります。一方で、マップの進行状況やショートカットは維持されており、再挑戦のテンポは保たれます。こうした設計によって、自然と再挑戦に向かう意欲が湧いてくる構造になっていると感じられました。
今後の注目点と期待
30分間の試遊という限られた範囲ながら、異なるジャンルの要素が丁寧に組み合わさり、独自の体験として成立していることが伝わってきました。戦闘、探索、操作感のいずれにも強みがあり、基礎部分の完成度は高い印象です。
一方で、ゲーム本編を通じてのマップ構成の広がりや、弾薬補充のテンポ感がどのように展開していくのかは注視したいところ。環境や敵のバリエーションも含め、長時間のプレイに耐える工夫がどう盛り込まれるかが、最終的な評価を左右しそうです。
対応プラットフォームと発売情報
『End of Abyss』は、PlayStation 5、Xbox Series X|S、PC向けに2026年発売予定です。