ソニー・インタラクティブエンタテインメント社長CEOの西野秀明氏が、PlayStationにおけるAI活用例として、顔アニメーション支援ツール「Mockingbird」を紹介した。
Mockingbirdは、パフォーマンスキャプチャから3Dフェイシャルアニメーションを生成する社内開発ツールだ。ソニーグループが2026年5月8日に実施した「経営方針および業績に関する説明会」では、同ツールがNaughty DogやSan Diego Studioなどで導入され、『Horizon Zero Dawn Remastered』でも活用されていることが説明された。
西野氏は同ツールについて、「人の演技を置き換えるものではなく、キャプチャデータの処理を最適化するもの」として紹介している。
キャプチャデータから表情アニメーションを生成
Mockingbirdは、パフォーマンスキャプチャから高品質な3Dフェイシャルアニメーションを素早く生成するツールだ。ソニーの日本語スピーチ資料では、「人の演技を置き換えるものではなく、キャプチャデータの処理を最適化するもの」と説明されている。
ゲーム制作では、収録したパフォーマンスキャプチャをそのまま使うだけでなく、キャラクターの表情アニメーションとして扱える形に整える作業が必要になる。Mockingbirdはこの処理を支援するもので、従来は数時間かかっていた作業が、現在ではわずかな時間で完了するという。
『Horizon Zero Dawn Remastered』でも活用
Mockingbirdは、すでにNaughty DogやSan Diego Studioなどで導入されている。西野氏は活用例として、『Horizon Zero Dawn Remastered』の名前も挙げた。
『Horizon Zero Dawn Remastered』は、2024年に発売された『Horizon Zero Dawn』のリマスター版だ。今回の説明では、同作でMockingbirdが活用されていることが語られている。使用場面やキャラクター名、具体的な作業工程は示されていない。
髪の3Dモデル生成にもAIを活用
同じ説明では、髪の毛のアニメーション生成ツールも取り上げられている。髪の毛は膨大な本数を扱うため、制作現場では手間のかかる工程だという。
このツールでは、実際のヘアスタイル映像をもとに、AIが数百本の髪の3Dモデルを生成する。西野氏は、こうした取り組みによって、制作チームが時間のかかる手作業を減らし、より豊かな世界観やゲーム体験の創出に時間を充てられると説明している。
西野氏は、ゲームのビジョンやデザイン、プレイヤーの心を動かす感動は、今後もクリエイターの才能から生まれると述べている。AIはそれを拡張するものであり、置き換えるものではないという説明で、PlayStationの制作現場におけるAI活用を紹介している。



