『METAL SLUG ULTIMATE COLLECTION』には、初代『メタルスラッグ』の「幻のロケテスト版」が収録される。初代はもともと戦車そのものを主人公として開発されており、ロケテストを経て、現在知られる「人間が主人公で、戦車にも乗れる」形へ大きく作り直されていた。
SNKが2027年に発売する『METAL SLUG ULTIMATE COLLECTION』は、『メタルスラッグ』から『メタルスラッグ7』『メタルスラッグ アドバンス』までの9作品に、初代『メタルスラッグ』のロケテスト版を加えた全10タイトルを収録する。SNKはこれを「幻のロケテスト版」として紹介しており、移植開発はエムツーが担当する。
今回収録されるロケテスト版が、初代開発時のどの段階にあたるものなのかは明らかにされていない。一方、初代でプレイヤーキャラクター周りのプログラムを担当した濱田慎一氏は2020年のファミ通インタビューで、開発中は主人公が戦車だったと明かしている。その状態で2回ロケテストを行ったものの反応はよくなく、開発はひと月ほど止まったという。
そこで濱田氏は、敵兵士のグラフィックを使い、人間を操作するものを独自に試作した。それをプランナーに見せると、3日後には開発会議に呼ばれた。会議では主人公を人間へ変更することが決まり、戦車も残して、人間がそこへ乗り込めるようにする仕様になった。濱田氏は「思っていた以上の仕様変更」になり、それを作り上げて現在の『メタルスラッグ』になったと振り返っている。
初代ディレクターの九条一馬氏も、戦車主人公からの変更について証言している。九条氏によると、ロケテスト中のプレイヤーを見て、戦車は操作が難しいことが分かったという。ただ、経営側やスタッフには戦車を主人公として残したいという意見も多かった。九条氏が兵士への変更を提案すると社内でかなりの議論になった末、最終的に兵士を主人公とする案が採用され、マルコとターマが主人公となった。






















