Rebel Wolvesが開発するオープンワールドRPG『The Blood of Dawnwalker』の21分間にわたるゲームプレイ映像が公開されました。本作は、RPG『ウィッチャー』シリーズの元開発スタッフが設立した新スタジオRebel Wolvesが手掛ける、中世ヨーロッパを舞台にしたストーリー重視のダークファンタジーRPGです。
The Blood of Dawnwalker – ゲームプレイ映像
半吸血鬼コーエンが紡ぐ「ナラティブ・サンドボックス」の世界
プレイヤーは半吸血鬼の主人公コーエンを操作し、吸血鬼ブレンシスが支配する世界で家族を救うために30日間というタイムリミットの中で奔走します。このゲームの大きな特徴は、「ナラティブ・サンドボックス」というシステムです。これは、プレイヤーが旅の中でいつ、どこへ向かうか、メインクエストにどのようなアプローチで挑むか、そしてどのような選択肢を選ぶかによって、自分だけのプレイ体験と物語が創り出されることを意味します。
ゲームの世界には、多彩なクエストやランダムな遭遇、そして世界観を深く表現するロケーションが数多く存在します。主要な町のスヴァルトラウとその郊外、富裕層が住むシルベルクライス、アルテンマルクト、ノイシュタット、ミデンズといった個性的な地域、そしてブレンシスの居城であるグライフベルグなどがプレイヤーを待ち受けます。メインクエストとサブクエストの明確な区別はなく、様々な物語が紡ぎ合わされることで、プレイヤー固有の冒険が形成されます。
昼夜で一変するゲームプレイ:ドーンウォーカーの戦略
コーエンは「ドーンウォーカー」として、昼間は人間の力を、夜は吸血鬼の力を使い分けます。この昼夜のサイクルは、クエストへのアプローチに大きな影響を与えます。
昼間のアプローチ:人間の力と制限
昼間は盗賊を除けば比較的安全に歩き回れますが、行ける場所には限りがあります。吸血鬼の自然回復能力が効かないため、ダメージを受けたら食べ物で体力を回復する必要があります。町の中では、衛兵はコーエンを普通に通しますが、大きな問題を起こすにつれて衛兵から怪しまれ、攻撃的になることもあります。
夜間のアプローチ:吸血鬼の力と危険
夜になると吸血鬼たちが活発になるため危険が増しますが、同時にコーエンの吸血鬼としての能力が解放されます。屋根から屋根へと飛び移ったり、垂直の壁を「歩く」ように移動できる「平面移動」など、昼間には行けない場所に容易にアクセスできます。さらに、吸血鬼固有のアビリティ「シャドウステップ」を使えば、様々な場所へ瞬時にジャンプすることも可能です。
吸血鬼の飢えと奥深い戦闘システム
夜になると、コーエンは吸血鬼として「飢えた」状態から始まります。吸血鬼の能力を最大限に活用するためには、吸血行為で飢えを満たす必要があります。飢えたままNPCと会うと、重要な人物から吸血してしまうこともあり、予期せぬ結果を招く可能性があります。飢えを満たすには、一人でいる犠牲者に吸血スキルを使うか、動物から吸血して飢えをしのぐ方法があります。人間から吸血する場合は、ほどほどで止めて昏倒させるか、完全に吸い尽くして殺すかを選択できるため、プレイヤーの選択が物語に影響を与えることが示唆されます。
戦闘システムは、上下左右の4方向入力を使用する独特なものです。コーエンは昼間は剣を、夜は吸血鬼の爪を主に使って戦いますが、夜間も剣の使用は可能です。相手のガードとは違う方向で斬れば攻撃が成功し、相手の攻撃と同じ方向で受け止めれば防御が成功します。攻撃、ブロック、パリィが成功するとメーターがたまり、これを使って様々なアビリティを使用できます。デモ映像では、敵をスタンさせる「アクリッドダスト」、敵の血を煮え立たせて継続ダメージを与える呪文「燃える血」、そして敵の首を斬り落とすフィニッシャー技「動脈攻撃」などが披露されました。
プレイヤーの選択が未来を形作る物語
本作の物語は、プレイヤーの選択によって大きく変化します。クエストにどう挑むか、どの選択肢を選んだか、誰を味方につけ誰を敵にしたかなどによって、ゲームプレイと物語が大きく変わっていきます。例えば、デモ映像では強力な吸血鬼ザンティとの戦闘が描かれましたが、彼女を素早く倒す以外にも、「ザンティが配下から孤立している時を狙う」「より詳しく背景を調べて説得する」といった多様な選択肢が存在します。30日間のタイムリミットは、周回プレイで異なるルートを模索することを想定していると考えられます。
『The Blood of Dawnwalker』は、ダークファンタジーな世界観に、『Deus Ex』や『Dishonored』のような多様なアプローチが可能な作りを組み合わせたユニークなRPGになることが期待されます。2026年にプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC(Steam)でのリリースが予定されており、日本語テキストにも対応する予定です。