ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、PlayStation Storeの価格設定や販売促進を統括する幹部職の求人で、「Intelligent Pricing」の導入・発展と、個別オファー施策「Targeted Offers」の効果拡大を主要な職務に掲げていることが明らかになった。海外メディアThe Game Postが10月29日に報じた。
募集職種は「Senior Director, Digital Games Monetization」。PlayStation Storeのグローバルなデジタルゲーム収益化組織を率い、大手パブリッシャーから独立系開発者まで、幅広い取引先の価格設定やプロモーション戦略を支援する役職だ。
SIEの公式求人には、重要な責務として「Intelligent Pricingの導入と発展を推進し、Targeted Offersプログラムの効果を拡大するとともに、ストア全体で将来の収益化機能の開発を加速させる」と明記されている。価格設定や販促施策の高度化に加え、データ、自動化、AIを活用した新たな収益化機能の開発も職務に含まれる。
PlayStation Storeでは、すでにアカウントによって同じゲームの販売価格が異なる実験が観測されている。
価格追跡サービスPSpricesの調査によると、2025年11月に約30地域・50作品で確認された価格実験は、2026年3月時点で70以上の地域、190作品以上に拡大。米国も同年3月に実験対象となり、189作品で異なる価格が確認されている。
米国では『HELLDIVERS 2』の通常価格39.99ドルに対し、一部の実験対象者には28.89ドルが提示され、27.8%の価格差が記録された。
さらに、価格差は通常販売時だけにとどまらない。PSpricesは2026年2月のPlayStation Storeセールで、『HELLDIVERS 2』が一般ユーザーには25%引き、実験対象者には56%引きで販売される事例を確認している。
同サービスは、PlayStation StoreのAPI応答から「IPT_PILOT」「IPT_OPR_TESTING」「IPT_LTM」といった実験識別子も検出。米国限定のIPT_LTMでは104作品が対象となり、『Grand Theft Auto V』では通常価格39.99ドルに対して、26.99ドルと29.99ドルという異なる割引価格が記録された。
ただし、SIEは求人に記された「Intelligent Pricing」や「Targeted Offers」が、PSpricesの観測した価格実験と同一の仕組みであるとは明らかにしていない。AIが現在、ユーザーごとの販売価格を決定しているという情報もなく、具体的な展開時期や対象地域は示されていない。
なお、PSpricesの2026年3月時点の調査では、日本は価格実験の対象に含まれていなかった。






















