『STRANGER THAN HEAVEN』独自の左右独立操作、開発中には通常操作への変更案も。何十通りも試作し、判断期限ギリギリで完成

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龍が如くスタジオの新作『STRANGER THAN HEAVEN』で採用された、左右の半身をそれぞれ操作する独自のコンバットシステム。その開発では何十通りもの試行錯誤が繰り返され、通常の操作方式に変更する案まで浮上していたという。サブディレクターの上原康輝氏が、判断期限ギリギリまで新しい操作方式を追求した開発の舞台裏を明かした。

上原氏は開発者インタビュー動画で、主人公・大東真の50年にわたる人生を体験するというコンセプトに合わせ、戦闘でも大東との一体感を高める直感的な操作を模索したと説明。その結果生まれたのが、左右それぞれの手で大東の右半身と左半身を操るシステムだった。

左右の拳や身体を別々に操作するという発想自体は、スタジオ代表の横山昌義氏が何年も前から温めていたものだ。横山氏は4Gamerのインタビューで、かつて思い描いていた「究極のボクシングゲーム」のアイデアが、こうした操作方式だったと説明している。

しかし、攻撃や防御、回避といった基本動作を左右独立の操作に落とし込む作業は難航した。何十通りもの方法を試しては作り直し、開発中には「もっと普通の操作」にした方がよいのではないかという意見も出たという。

それでもチームは、新しいコンバットが完成すれば作品の魅力を格段に引き上げられると信じ、判断期限ギリギリまで開発を続けた。上原氏によると、メンバーの間で「これならいける」という見通しが立ったのは本当にギリギリの段階だったといい、当時を振り返って「あの時諦めなくてよかった」と語っている。

では、左右独立の操作は何が難しかったのか。メインプログラマーの中村智章氏は、初期に制作したプロトタイプの問題を具体的に説明している。

最初に作ったのは、右のボタンを押せば右パンチ、左のボタンを押せば左パンチが、どんな状況でも好きなタイミングで繰り出せる仕組みだった。ところが、いつでも自由にパンチを出せる反面、左右のパンチが繰り出されるタイミングを格好よく見せられず、全身を使った迫力ある動きもうまく表現できなかったという。

そこで別のプロトタイプを制作し、最終的に現在の方式へたどり着いた。左右独立で身体を動かせる特徴は残しつつ、ボタン操作に応じて決まった技が発動するように再設計。プレイヤーが意図した技を繰り出しながら、全身を使ったアクションも表現できる仕組みになった。

中村氏は現在のコンバットについて、左右それぞれのガードを使い分けることで、左腕で敵の攻撃を防ぎ、空いている右腕ですぐさま反撃できると紹介。敵の連続攻撃の合間にカウンターを差し込むことも可能で、左右から繰り出される攻撃を読み切り、ガードと反撃を決める戦いには独特の快感があると語っている。

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