崎元仁氏が驚いた『ドラクエ』楽曲の譜面。「メロディーとベースだけ」で成立する、すぎやまこういち氏の凄み

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『ドラゴンクエスト』楽曲の譜面に、メロディーとベースしかない箇所があった――。『ファイナルファンタジータクティクス』『ファイナルファンタジーXII』などで知られる作曲家の崎元仁氏が、すぎやまこういち氏の音楽に衝撃を受けた体験を明かしている。

このエピソードは、マーベラスの新作RPG『ETERNAL ANIMA(エターナルアニマ)』に関連して10月28日に公開されたファミ通の対談で語られたもの。崎元氏と植松伸夫氏が、ゲーム音楽における「音数」と作家性の関係について話すなかで飛び出した。

対談の中で崎元氏は、音符は少なければ少ないほどよいという自身の考えを示しつつ、音を減らすほど個性的な曲を作るのは難しくなると説明した。

そうした考えを持つ崎元氏ですら、かつてすぎやま氏の譜面を見た際には「これはさすがに……」と思ったという。最も音数の少ない部分では、あるのはメロディーとベース音だけ。しかし実際に打ち込んでみると、それで成立してしまった。余計な音を足さなくても、曲として十分に成り立っていたわけだ。

崎元氏は、スーパーファミコン用ソフト『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のサウンド制作にも参加している。当時の開発者インタビューでは、すぎやま氏が崎元氏、多和田吏氏とともにサウンドチームを組み、ゲーム用の音色やサンプルを制作したと説明している。ただし、今回語られた譜面が『DQVI』のものかどうかは明らかになっていない。

崎元氏がすぎやま氏の譜面に驚いた話は、今回が初出ではない。2014年12月開催のゲーム音楽イベント「黒川塾」でも同様の経験が語られており、2015年1月掲載のファミ通レポートでは、音符の少ない譜面を打ち込んでみると、かえってメロディーが際立っていたことへの驚きが紹介されていた。

さらに崎元氏は、そうした少ない音で楽曲を成立させる境地には、自分はまだ達していないとも吐露。これに植松氏も「できないね」と応じ、自信がないほど音数は増え、空間を音で埋めたくなってしまうという話題へと発展した。

植松氏自身も、何年も経ってから自作を聴き返し、余計な音は入れなくてよかったと感じることがあるという。67歳になった現在もなお、音を減らす努力を続けているそうだ。

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