初代『龍が如く』では、開発側が意図的にプレイヤーを笑わせようとしたのではなく、真面目に作ったサブストーリーが結果としてコメディになることも多かったという。龍が如くスタジオ代表の横山昌義氏はA9VGのインタビューで、『STRANGER THAN HEAVEN』の笑いは初期『龍が如く』に近いと説明している。
横山氏によると、シリーズを重ねる中で桐生一馬というキャラクターが成熟し、メインストーリーで見せる人物像とは異なることをさせても、キャラクターそのものを壊さないという確信が開発側に増していった。その結果、『龍が如く3』からコメディ要素が明確に増えたという。横山氏は2024年の電ファミニコゲーマーのインタビューでも、桐生の振り幅が広がった転換点を「『龍が如く3』ぐらい」と回答。『龍が如く2』終盤ごろには、桐生を明確なゴールへ一直線に進む人物ではなく、その場面ごとに異なる選択も成立する「あやふやな人」だと捉えるようになったと語っていた。
一方、『STRANGER THAN HEAVEN』について、横山氏は本作の笑いが初期『龍が如く』近いと説明する。大東は逆境の中でもがきながら生き延びようとしている人物であり、意図的に笑わせるようなことをする余裕があまりないという。
ディレクターの阿部幹信氏は、結果として従来作よりシリアスに見える可能性はあるものの、最初から「今回はコメディをやらない」と決めていたわけではなく、時代や出来事に応じてコミカルに描くか、シリアスに描くかを判断していると説明している。横山氏も、作中には奇妙な人物が登場し、プレイヤーがコメディキャラクターとして受け取る可能性はあるとしつつ、開発段階から「プレイヤーを笑わせよう」という考えで設計しているわけではないとしている。




