IO Interactiveは『Hitman』で知られるスタジオだ。だが、同社が手がける『007 First Light』は、『Hitman』の潜入ゲームをそのままジェームズ・ボンドに置き換えるものではない。GamesRadar+のインタビューで、ゲームプレイディレクターのAndras Krogh氏は、『Hitman』では“最後の手段”だった戦闘を、『007 First Light』では最初の選択肢にもなり得るものとして作り直したと説明している。
『Hitman』の“遅くなる”リズムを、そのまま007には持ち込まない
Krogh氏は、『Hitman』では状況をステルスパズルとして解く流れになり、ゲームのテンポが遅くなると説明している。それは『Hitman』に合ったリズムだが、『007 First Light』が目指したのは、より速く、前へ進むゲームだった。
『007 First Light』では、戦闘も成立する選択肢として作り直された
その違いがはっきり表れているのが、戦闘の扱いだ。
『Hitman』では、戦闘は“最後の手段”だった。Krogh氏は、同作では状況をステルス的なパズルとして解く流れになり、戦闘は最後の手段に近い扱いだったと説明している。
一方で『007 First Light』では、Krogh氏によれば、戦闘は最初の選択肢にもなり得るものとして再設計されている。ステルスで進む場面があるとしても、それだけが前提ではない。射撃の作りも、『Hitman』から変えられている。
Krogh氏は、『Hitman』ではエイムスナップによって短く処理するような作りだったのに対し、『007 First Light』では、より長い銃撃戦を支えられるようにしていると説明している。
発覚後も立て直して前へ進める仕組みがある
『007 First Light』では、発覚後の対処も含めてプレイを続けられる形が語られている。
Krogh氏は、発覚後もその場の状況を収め、先へ進める仕組みについても説明している。目撃者を無力化したり、制限区域でごまかしたりする対処が含まれる。
音作りも、“完成されたボンド”ではなく若いボンドの始まりを探っている
インタビューでは、音楽面の方向性についても語られている。Dominic Vega氏は、従来のジェームズ・ボンドゲームの音が「すでに完成されたキャラクター」のようだったのに対し、『007 First Light』では若いボンドに合う「始まりの音」が必要だったと説明している。
Krogh氏も、Dr. Noのテーマを記号的に鳴らすような処理にはしたくなかったと話している。サウンドチームは拳銃やAston Martinの音を録音し、Abbey Road Studiosでブラスも収録した。Vega氏が語る「始まりの音」は、すでに完成されたボンドではなく、若いボンドをどう鳴らすかを考えた結果だ。
「無難にやった」とは言いたくない
Krogh氏は、ボンドについて「無難にやった」とは言いたくないと語っている。文学的参照やイースターエッグを拾うファンもいれば、そうした要素を意識しないプレイヤーもいる。そうした幅を持つボンドについて、同氏は「何か主張を持つもの」を作りたかったと説明している。



