元SIEの吉田修平氏が、韓国・釜山で開催された「BIC Festival 2026」で、前年とは違う、BIC会場の韓国インディーゲームの広がりについて語った。昨年は会場を見ながら「似たようなのが多い」と感じていた一方、今年は「バラエティ感」が出てきたとみている。
吉田氏がその背景として挙げたのは、応募作品数の増加と、運営が実際に作品を遊んで出展作を選んでいることだ。4Gamerによると、BIC2026には57の国と地域から856作品が応募。前年の592作品から約44%増え、過去最大規模となった。さらに、開発初期の作品を集めた「DEMO」区分も新設され、若いチームが数多く参加している。
昨年は「似たようなのが多い」。今年は作品に広がり
昨年のBICについて4Gamerは、グラフィックスやサウンドの完成度が上がる一方、ゲームシステムには既視感のある作品が目立ち、「悪い意味でゲームメーカーのゲームっぽくなっている」と感じていたと振り返っている。吉田氏もその印象に同意し、「去年は『似たようなのが多いですね』ってお互い言ってましたもんね」と話した。
吉田氏は、応募作品が大きく増え、その中から運営が実際に遊んで出展作を選んでいることに触れ、「その中からいいものをちゃんと全部遊んでから選んでいるから、バラエティ感が出てきてるんじゃないかな」と語っている。
会場の構成にも変化があった。BIC2026では展示を「DEMO」「BETA」「COMING SOON」「RELEASED」と開発段階ごとに分け、なかでも新設された「DEMO」は出展のおよそ半数を占めた。4Gamerは、開発のかなり早い段階にある若いチームも多かったことから、そうした不慣れさも含めて昨年とは違う“良い意味でのインディー感”を感じたとしている。
面白そうなのに「評価すらできない」。吉田氏が感じた“もったいなさ”
作品の幅が広がる一方、吉田氏が「残念でもったいない」と感じた部分もあった。英語とコントローラーへの対応だ。
具体例として挙げたのが、ハイスピードアクション『Crimson Pandemic』。吉田氏は映像を見て面白そうだと感じ、BICのステージに登壇する開発者候補にも選んでいた。
ところがデモを遊ぼうとすると、表示は韓国語のみで、操作もキーボードにしか対応していなかった。チュートリアルはスマートフォンで1行ずつ翻訳しながら確認することになったという。
吉田氏はこの経験について、パブリッシャが「面白そうだな」と思っても「評価すらできない」と指摘。韓国ではPCでゲームを遊ぶ文化が強く、アクションゲームでもコントローラーに対応していない作品があるとして、開発の早い段階から少なくとも英語へのローカライズとコントローラー対応を進めてほしいと伝えたという。
約30本をチェック。「すごく好き」と挙げた2作品
吉田氏自身、今年のBICではかなりの数の作品を追っていた。来場前からオンライン展示で気になるタイトルを約30本リストアップし、そのうち約15本は事前にプレイ。現地でも残る候補の一部を遊んでいたという。
その中で「すごく好き」と挙げたのが、『Reverie』と『World War V: Last Call』の2本だ。

『Reverie』は、謎が解けた瞬間に自分でも驚くようなひらめきを味わえるパズルゲーム。吉田氏は「自分でやってて、解けたときにびっくりします」と語り、ひらめいた瞬間の気持ちよさを高く評価した。

一方の『World War V: Last Call』は、2Dのピクセル表現から3Dのボクセル表現へシームレスに切り替わるビジュアルが特徴で、吉田氏は「グラフィックスがとてもよかった」と話している。
出典:4Gamer




