『VIRTUA FIGHTER CROSSROADS』は「バーチャが如く」ではない。山田理一郎氏が語った“クロスローズスタイル”

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『VIRTUA FIGHTER CROSSROADS』で特徴的なのは、RGGスタジオが手がける新作でありながら、山田理一郎氏が「バーチャが如く」を作っているつもりはいっさいないと語っている点だ。

本作は「ファイティングアドベンチャー」を掲げ、4Gamerの記事では、ナラティブを重視したシングルプレイのアクションアドベンチャーと、より進化した対戦格闘を融合させたタイトルになると説明されている。そのうえで山田氏が目指しているのは、『VIRTUA FIGHTER CROSSROADS』でしか味わえない「クロスローズスタイル」だという。

RGGスタジオの得意分野を持ち込みつつ、それを『龍が如く』へ寄せるのではなく、街、物語、1対多のバトル、対戦をどう1本のゲームにするのか。山田氏は、ストーリーモードと対戦で求められるものの違いにも踏み込んでいる。

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単純な新作では差を埋められない、という出発点

山田氏は、旧作から期間が空いたあいだに、対戦格闘ゲームを作り続けてきた他社との差が生まれていたと語っている。そのうえで、それを埋めるには単純なものを作っても駄目だと思ったという。

その判断は、新規プレイヤーをどう迎えるかという話にもつながっている。山田氏は、大型タイトルをグローバルに展開する傾向や求められる売り上げの大きさを踏まえ、新規プレイヤーが参入でき、新たな体験を楽しめるものが必要だったと説明し、若い世代についても、「バーチャファイター」の名前は聞いたことがあっても、実際には触れておらず、よく知らないと語っていた。

だからこそ、本作で活かすべき強みとして挙げたのが、RGGスタジオが蓄積してきたアドベンチャーやナラティブのノウハウだった。ただし、それは既存の成功パターンをそのまま移植するという意味ではない。RGGスタジオの強みを使いながらも、山田氏は「バーチャが如く」を作っているつもりはいっさいないと語っている。目指しているのは、「クロスローズスタイル」という新たな体験だ。

新主人公4人で描く、それぞれの物語

本作では新主人公4人がそれぞれの物語を進める。4人には別々の人生や生き方があり、全員が同じ事件を追うわけではない。たとえばシエロの物語は、病気の祖父のために格闘の八百長で生計を立てているところから始まる。

従来の主人公である晶について、山田氏は、ナラティブなゲームにするうえでは少々設定が足りないと感じたと説明している。新世代をしっかり描いたうえで、おなじみの面々が絡むほうがいいのではないかと考えたという。既存キャラクターは「知る人ぞ知るレジェンド」と位置づけられる。キャラクターが歳を取ることも、リアリティのある話を描くうえで重要だと語っている。

街も物語も、バトル中心の作品として組む

ショーケースでは、ヴィラサパラの街にさまざまなアクティビティがあると紹介されていた。その中身について山田氏は、今の時点で話せることはないとしたうえで、本作はバトル中心のゲームなので、バトルにフォーカスしたコンテンツを作っていくと説明している。

「龍が如く」では幕の内弁当的なミニゲーム感覚を大事にしてきた一方で、『VIRTUA FIGHTER CROSSROADS』のヴィラサパラはまだ誰も行ったことがない街であり、街の雰囲気がちゃんと感じられるようなコンテンツを用意していくという。しかもヴィラサパラは悪徳の街で、抗争するにも銃が禁止されているため、ファイターが麻雀の代打ち的に引っ張り出されてくるイメージだといい、銃が封じられた街でファイターが抗争に駆り出されるという設定が、ヴィラサパラで格闘が起きる背景にもなっている。

キャラクターの動きについても、ひと言でなら映画的なものだと説明している。スーパーパワーを使うわけではないが、エンターテイメントとしての楽しさや爽快さはあるとも語っていた。MMAのゲームを作りたいわけではない、とも語っている。

1対多と対戦を、どう1本のゲームにするのか

4Gamerから、アクションアドベンチャーと対戦格闘の2本を同時に作っているようなものではないかと問われたとき、山田氏は「ものすごく大変です」と答えている。そのうえで、RGGスタジオではあるが、「バーチャが如く」を作っているつもりはいっさいなく、「クロスローズスタイル」という新たな体験を目指しているので、なおさら大変だと説明した。

その難しさを示す要素のひとつが、1対多のバトルだ。山田氏は、新しいゲームにするため、1対多をどのようにゲームにするかは苦労しているところで、なんとなく形は見えてきたかなと思うと語っている。プロジェクト立ち上げ時には、どうしても駄目だったら1対1が繰り返されるようにしようと話したが、そんな妥協はしたくないとも述べている。

ここで山田氏は、1人で遊ぶストーリーモードに公平性は不要で、対戦を盛り上げるには競技性が必要だと説明している。同じ「戦う」でも、ストーリーモードと対戦ではプレイヤーに提供しなければならないものがまったく異なり、その状況でどうゲームとして完成させるかが、本作のテーマだという。

一方で、両者を完全に切り離すつもりもない。山田氏は、基本的な操作を同じものにして、ストーリーモードを遊んだ流れで対戦に臨めるのが理想であり、そのように作っていると語っている。4Gamerが「フロウガード」「ブレイクアンドラッシュ」「スタナー&スタンコンボ」といったシステムはストーリーモードと対戦の両方で使えるのかと質問した際にも、山田氏は「はい」と答えている。そこに「アップライジング」という対戦のルールが加わるのが『VIRTUA FIGHTER CROSSROADS』だという。

山田氏は、本作を、とにかく長く遊んでもらえるもの、飽きないものを目指し、ストーリーモードだけ遊んでもまったく問題ないものとして作っていると説明している。そのうえで、基本的な操作を同じものにし、ストーリーモードを遊んだ流れで対戦に臨める形を理想としている。

出典

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