『エースコンバット8』増槽は「完全に“なりきり”のため」。性能は特段変わらないが、任意で切り離せる

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『エースコンバット8』には、性能は特段変わらないのに、任意のタイミングで切り離せる強化パーツがある。

ファミ通.comが掲載した質疑応答で語られた“増槽(外部燃料タンク)”だ。シリーズブランドディレクター・河野一聡氏とプロデューサー・下元学氏によると、MISCスロットに装着できるこのパーツは、兵装ボタン長押しで切り離せる。下元氏は“ごっこ遊び”ができるようになっていると説明し、河野氏は「完全に“なりきり”のためのパーツ」と述べた。

性能を高めるためではなく、エースパイロットになりきるために入れた。増槽は、数値上の強化とは別のところでプレイヤーの体験を作るパーツとして語られている。

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性能は特段変わらない。でも任意で切り離せる

『ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE』は、バンダイナムコエンターテインメントのドラマティックフライトシューティング。2026年10月2日発売予定で、対応機種はPlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam。約7年ぶりの新作だ。

その質疑応答で確認されたのが、MISCスロットに装着できる強化パーツ“増槽(外部燃料タンク)”である。『ACE8』の強化パーツはBODY、ARMS、MISCの3タイプに分かれており、戦闘機ごとに装着できるスロット数も異なる。

増槽の特徴は、強化パーツでありながら、装着しても性能は特段変わらないことにある。では何ができるのかというと、兵装ボタンを長押しすると、任意のタイミングで切り離せる。

性能を伸ばすための装備ではない。それでも、兵装ボタンを長押しすれば、任意のタイミングで増槽を切り離せる。強化パーツの枠に置かれた、戦闘機らしい振る舞いのためのパーツだ。

「ごっこ遊び」と「なりきり」のために入れた

下元氏は、この増槽について、直前まで入れる入れないで揉めていたと述べている。そのうえで、とあるメカニック担当者の強い思いから実装することになったと説明した。

下元氏は、増槽について、クリエイターの強い思いだけで生まれたパーツであり、“ごっこ遊び”ができるようになっていると話している。性能を上げるためではなく、「付けて、好きなタイミングで切り離す」こと自体を楽しむためのパーツというわけだ。

河野氏の説明はさらに明快だ。増槽について「完全に“なりきり”のためのパーツ」と説明し、切り離すだけの遊びではあるが、エースパイロットになりきるための体験として必要だから実装したと語っている。以前から「増槽がまったくないのはどうなの?」という話もあったといい、迷ったが入れてよかったと思っているとも述べている。

ここで語られているのは、単なる小ネタではない。性能は特段変わらないが、任意で切り離せる。その仕様自体が、“なりきり”のために必要だったというわけだ。

この話は、増槽だけで終わらない

河野氏は、シリーズで変えていないものとして“エースパイロットの体験”を挙げている。空を自由自在に飛び回り、敵機との熱いドッグファイトを体験できること。さらに、プレイヤー自身の判断で戦う気持ちよさを体験してもらうこと。これがシリーズを通して変えないコアコンセプトだという。

一方で下元氏は、コアコンセプトは変えていないが、現世代のゲームとしてプレイフィールをより現代風に“深化”させていると説明している。

同じ質疑応答では、新しい要素として“ビジュアルに機能を持たせている”ことも語られている。雨雲は高度が低い場所にできるため、キャノピーに雨粒がついていれば、自分が低いところを飛んでいると自然に認識できる。飛行機雲を追えば、その先で敵機を発見できる。キャノピーに反射した光から敵の位置を把握でき、敵機がくすんでいたり煙を吹いていたりすれば、相手が弱っているとわかる。

下元氏は、こうしたビジュアル表現によって、自分が飛んでいる高さをより直感的に感じ取れるため、新しく入ってきた初心者にとってもやさしい実装になったと手応えを語っている。

見た目をきれいにするだけでなく、雨粒や飛行機雲、反射光、敵機のくすみや煙が、そのまま状況判断の手がかりになる。増槽の切り離しとは別の角度から、『ACE8』がプレイヤーの感覚や判断に触れる部分を作り込んでいることがわかる。

ダメージ設計、連鎖破壊、雲と落雷も判断に関わる

この方向性は、戦闘の設計にも表れている。河野氏によれば、これまでのタイトルではHUDのターゲット表示が付くところはダメージが入り、表示が付かないところは無敵という作りだった。しかし、いまの世代のゲームとして自由に戦ってもらうことを考えたとき、こうした仕様は時代遅れだと感じ、ダメージ周りの設計を見直したという。

その結果、『ACE8』ではターゲット表示のないところに機関砲を撃ち込んでも、大型機本体にダメージが蓄積する。大型機に搭載された無人機や兵装類を攻撃して破壊すると、爆発の範囲ダメージが機体本体へ追加ダメージとして入る。

連鎖破壊についても、河野氏は“偶発的なもの”と説明している。見た目だけの演出ではなく、機能としてメカニクスに組み込まれている一方で、使わないとクリアーできないわけではなく、必殺技のような強力な攻撃手段にもしていない。

『ACE8』では『ACE7』と比べて機関砲がかなり当てやすくなっており、接近して機関砲で爆撃機を倒せば、残骸がぶつかりやすい。ミサイルだけでもクリアーはできるが、アプローチの手段によって違いが生まれるようになっている。

雲と落雷の扱いも、プレイヤーの判断と結びついている。河野氏は、前作では“ここは落雷する”という立て付けだったが、窮屈なところがあったと感じていたと説明している。『ACE8』では独自のミドルウェアエンジン“Cloudly”を使用し、高度によって異なる雲を再現するなど、より多層的な雲が表現できる。雲の中には積乱雲が存在し、その中に入らない限り落雷しない。敵に追われているときに、あえて積乱雲の中に入るかどうかも、プレイヤーの判断と意思に任せる作りになっている。

出典

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