『キングダム ハーツ』のワールドはどう決まる? 「ゲーム体験を優先」、一方で野村哲也氏が「絶対に出す」と決める場合はソラの物語との相性を考慮。『KH4』の『Coco』は「今回のテーマには状況的にベスト」

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『キングダム ハーツ』シリーズでは、ディズニーやピクサーのどの作品をワールドとして採用するのか。D23の「DEEP DIVE into KINGDOM HEARTS」に登壇した野村哲也氏が、その考え方を具体的に語った。

野村氏によると、ワールド選定で優先されるのは「ゲーム体験」だ。制作では企画が先に立つことが多く、新しい企画やゲームシステムを、どのワールドで、どのキャラクターに体験させればより楽しくなるのか。そうした発想を軸に決めていくという。

この考え方は、今回初めて示されたものではない。2014年にファミ通.comが掲載したインタビューで、『KHIII』の新ワールドをどう選んでいるのかと問われた際、野村氏はチーム内で「どのワールドでどんなことをやりたいか」というアイデアを出し合い、それを見ながら決めていくと話していた。

候補となる作品は幅広く、数も多い。とはいえ、すべてを採用できるわけではなく、最終的にはディズニー側の了解も必要になる。

初代『キングダム ハーツ』までさかのぼると、当時は少し違う言葉で選定基準が説明されていた。2002年の週刊ファミ通による野村氏インタビューを収録したKH13の英訳アーカイブによると、初代のワールド選定において「人気」が大きな基準だったとされている。

ただ、知名度の高い作品を選ぶだけではなかったようだ。ゲーム内で動かして楽しそうなキャラクターか、舞台として面白く、没入感のある世界か。そうした点もあわせて考慮されていたという。

こうして見ると、初代の時点でも人気だけで決めていたわけではなく、ゲームとして扱ったときの面白さはすでに意識されていたと考えられる。『KHIII』開発時には「どのワールドで何をやるか」という発想が語られ、今回のD23では、その考え方が企画、ゲームシステム、ワールド、キャラクターの結びつきとして、さらに具体的に示された形だ。

一方で、野村氏自身が「このワールドは絶対に出す」と判断する場合もあるそうだ。その際に重視するのは、ソラのメインストーリーの進行との相性だという。今回、その具体例として示されたのが、『キングダム ハーツIV』に登場する『Coco(リメンバー・ミー)』のワールドだった。

『Coco』は、死者の国を舞台に、少年ミゲルと家族の物語を通して、記憶や生者と死者のつながりを描いたピクサー作品だ。野村氏は2022年、『KH4』について、ソラたちの側とクァッドラトゥム側で現実と虚構の捉え方が反転する、「立場の違う者の対比みたいなもの」がテーマになると説明していた。そのうえで今回、『Coco』のワールドを「今回のKH4のテーマには状況的にベスト」だったと位置づけている。

出典:D23

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