マーベラスの完全新作RPG『ETERNAL ANIMA(エターナルアニマ)』は、過去と現代、ふたつの時代を往来しながら物語を進める作品だ。本作の大きな特徴となるのが、過去での出来事を変えることで現代にも変化が及ぶ「過去改変」の仕掛けである。

こうした要素について、『クロノ・トリガー』でスーパーバイザーを務めた坂口博信氏は、ディレクターの樋口勝久氏との対談の中で、その難しさを率直に語っている。
坂口氏は、タイムトラベルそのものは小さなシナリオ単位で扱うことはあっても、ゲーム全体を支える大きな仕掛けとして導入するのは「結構大変」だと説明。とくに難しいのは、過去で起きたことを現在にまで反映させる構造にあるという。場合によっては「下手するとマップも書き換えなきゃいけない」といい、自身も『クロノ・トリガー』で一度大きく扱った経験を踏まえ、「意外と禁じ手かな」と振り返った。
そのうえで『ETERNAL ANIMA』については、「あ、それをやったのね」「苦労しただろうな」とコメント。作品の根幹に過去改変を据えた挑戦に、率直な驚きと実感をにじませた。
一方、樋口氏は本作の仕組みについて、主人公が過去へ赴いて問題を解決し、現代へ戻るという流れを基本にしていると説明する。過去での行動に応じて現在が変化する構造をそのまま広げていくと、「ここでこうやったから現在こうなった」という分岐や可能性が際限なく増えていくため、すべてを処理するのは非常に難しい。そのため本作では、「過去に行って解決し、戻ってきたら現代」という一方向の構造に設計しているのだという。
もっとも、過去改変による変化の面白さ自体が薄められているわけではない。樋口氏によれば、過去で訪れた場所が現代でも残っていたり、逆に失われていたりと、時代をまたいだ変化を実感できる作りになっているという。「あ、こんなふうになっちゃったのね」と感じられるような、時間を超えた因果の手触りも、本作の見どころのひとつとなりそうだ。
また、本作では人物同士のつながりにも時間の経過が反映される。過去でともに冒険した仲間たちは、その時代において大陸を救った存在として後世に語り継がれ、現代に戻ると、その子孫たちが生きている。プレイヤーは今度、その子孫たちと新たに仲間となり、旅を続けていくことになる。
『クロノ・トリガー』では、坂口氏がスーパーバイザー、樋口氏がメインプログラムを担当していた。それから約31年を経て、今度は樋口氏がディレクターとして手がける『ETERNAL ANIMA』が、「過去改変」という難しい仕掛けに挑もうとしている。坂口氏の「あ、それをやったのね」「苦労しただろうな」という言葉は、その挑戦の重みを端的に物語っている。
出典:『ETERNAL ANIMA(エターナルアニマ)』スペシャル対談映像 -開発者たちの継承- 坂口 博信×樋口 勝久





