『モンスターハンターワイルズ:アセンダンス』では、『モンスターハンターワイルズ』で見えてきた“開発の想定と実際のプレイヤーの腕前のズレ”を踏まえ、エンドゲームの難度バランスが調整されている。『ワイルズ』本編では、より多くのユーザーが最後まで遊び切れる難度曲線が重視されていた一方で、実際のプレイヤー層の腕前は、開発側の想定を上回っていたという。
PC Gamerのインタビューで、『モンスターハンターワイルズ:アセンダンス』の平岡拓朗ディレクターは、「ここ数年で、プレイヤーは我々が予想していた以上に上達していたのかもしれない」と振り返っている。『ワイルズ』の難度設計では、購入したゲームに対して「自分にはクリアできない」と感じ、途中で離れてしまう状況を防ぐことを第一に考えていたそうだ。
その背景には、『モンスターハンター:ワールド』で難度が急激に上がり、ストーリーを終える前に離脱するプレイヤーが多かったという問題意識がある。そうした経験を踏まえ、『ワイルズ』では、より多くのプレイヤーが物語を最後まで進められるよう、全体の難度カーブを意識して設計していたという。
TGS 2026でのファミ通インタビューによれば、『ワイルズ』のストーリークリア率は過去作と比べても非常に高い水準になっているという。
高難度領域に目を向けると、プレイヤー側の動きが開発の見込みを上回る場面もあった。徳田優也ディレクターは2025年12月の4Gamerインタビューで、「オメガ・プラネテス」全体のクリア率はおおむね想定どおりだったとしつつ、「零式オメガ・プラネテス」をソロで討伐しようとするプレイヤーの多さや、そのクリアタイムの速さについては「想定を超えていました」と語っている。
もっとも、この結果がそのまま『アセンダンス』の難度調整に直結していると明言されたわけではない。一方、『ワイルズ』の難度に対する反応は開発側にとって学びとなり、『アセンダンス』の難度設計にも生かされている。
平岡氏によれば、『アセンダンス』でも、DLCを購入するプレイヤーは提示されたストーリーをできるだけ多く見たいと想定しているという。その一方で、さらに先へ進み、本格的な高難度の挑戦を求めるプレイヤーに対しては、エンドゲーム側でしっかり応える構成を目指しているそうだ。現在は、そのバランス調整に取り組んでいる最中だという。
また、ファミ通のインタビューでも、『アセンダンス』ではリリース時点からやり応えのあるエンドコンテンツを用意すると説明されている。加えて、装備を強化したうえで挑戦するようなコンテンツについても「作りたいと考えながら開発を進めている」としており、やり込み層を見据えた設計が進められていることもうかがえる。
『ワイルズ』で重視された間口の広さと、『アセンダンス』で高難度を求める層への手応え。その両立をどう形にするのかが、今回のエンドゲーム設計の焦点になりそうだ。



